「黄色はあらゆる色相の中で最も多く光を与えるものである…光を当てて見るという事はこれまで隠されていた真実を認識するようになることを意味する」
これは色彩論の著者、ヨハネス・イッテンの言葉です
ほとんどの幼児は黄色が好きで、好奇心が旺盛です
これは何?あれは何?と周りの物を聴いて回る時期は、欲求が外へと拡大していく時で、幼児の心そのものが光のような特性を持っているのでしょうか…
黄色は知性を刺激する色とも言われています
黄色が好きな画家と言えばゴッホですが、日本の浮世絵を見てその明るさに憧れ、輝く光を求めて南仏アルルへ移住した事は誰もが知るエピソードですね
色彩心理的に黄色には『外向的』『希望』『やる気』『上昇志向』『陽気』『幸福』『躍動』『明朗』等のプラス面と『自己中心的』『甘え』『不安』『緊張』『危険』『奇抜』『軽率』『幼さ』等のマイナス面があります
黄色が好きな人は、目新しい事が好きで、周りの人に温かな印象を与える人が多いようです
また、ユーモアのセンスも抜群です
黄色が印象的な絵画は比較的多く、ゴッホの作品はもちろん、それ以外の画家作品をご紹介します
『The Yellow House at Arles』
『自画像』
『The Window,1925』
『Vue de Paris 1978』
ウジェーヌ・ドラクロア
『民衆を導く自由の女神』
『オイゲニア・プリマフェージの肖像』
『Flower of white vase』
髙島 野十郎 『菜の花』
ゴッホの黄色は補色の青と組み合わせる事で、お互いの色彩を引き立て合う相乗効果が生まれていますね
ゴッホは配色による色彩効果をかなり研究していたようです
キスリングは、ご紹介作品以外にも、青や緑のフラワーベースに活けたミモザを描いており、黄色い花が好きだった事が伺えます
ドラクロアの民衆を導く自由の女神は、フランス国旗を高らかに掲げ、赤が目立つ作品ですが、女神が着ている衣服や背景色、女神の周辺に多くのネープルスイエローと言われる黄色が使われ、希望の象徴のような光りが表現されています
女神の衣服が茶色で、背景色がグレーだったら、民衆を鼓舞する女神像にはなっていなかったでしょう
黄色が印象的な絵画には希望の光りが感じられますね
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~黄色の思い出~
母が黄色が好きで、物心が付いた頃から黄色い服を着ていた記憶があり、私にとって身近な色ですが、大人になって体験した黄色の思い出があります
以前の色のはなし〈アイボリー〉でもご紹介していますが、39歳の時に突然に左の肺が破け、職場から病院に直行して緊急入院をした時の体験談です
(参考まで、アイボリーを添付しました)
入院して数日後、ドクターから病気の説明があり、その時言われた言葉が胸に突き刺さり、深く落ち込み、毎日ぼんやりとアイボリーのカーテンを眺めて過ごしていました
2週間の入院中に、友人や知人、職場の同僚らが入れ替わり立ち替わりお見舞いに来てくれました
雑誌、本、お菓子、お寿司、お惣菜、お花などお見舞いの品物をいただきました
花束の見舞品は最近はNGですが、当時はお花が最も多く10月だったこともあり、最初にりんどうの花束をいただきました
しかし、暗い紫色を眺めているうちに気持ちがどんどん塞ぎ、更に落ち込みました…
翌日はりんどうの花を見る事さえ出来ず、まだ蕾が多く残っていたにもかかわらず、捨ててしまったのです…
数日後、親しい職場の同僚が黄色いガーベラの花束を抱え、再びお見舞いに来てくれました
闘病中で後ろ向きになっていた私でしたが、黄色の花束を眺めているうちに、少しずつ気持ちが前向きになり、心に光りを灯すように気分が上がって行きました^.^
黄色の色彩効果は絶大でした❗️
退院後、自宅療養中も花屋で黄色いお花を購入し、部屋に飾って元気を取り戻し、職場復帰を果たす事ができました
その体験以降、落ち込んだ時は黄色のお花を飾って楽しんでいます^-^
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色を楽しむ素敵なあなたへ…
最後までお読みいただきありがとうございます💕