まだまだ「平場の月」を引きずります

ネタバレになってしまうので

これから映画を観る方はご注意ください



映画の終わりに近づくと

須藤(井川遥さん)と青砥(堺雅人さん)の

関係に変化が訪れます



須藤の病気の再発をきっかけに

きっと須藤は自分の人生の残りの時間が

あまり残されていないことを悟ったと思います



そこで須藤がとった選択は

きっと若い人には理解されにくいのでは

ないかなと思います



私も須藤のような選択は出来ないし

きっと甘えてしまうかも知れない

だけど今この歳だからこそわかる

気持ちもあります



中学時代の初恋の相手と

少しの間だったけど

輝くような時間を過ごせた

その輝く時間の思い出のままで

記憶を留めたかったのかな、と



大切な思い出だからこそ

そこを壊したくなかったから

相手の最後の記憶を病で苦しんで

亡くなっていく自分の姿に

したくなかったんじゃないかって思うんです



大切な思い出だからこそ、

そのままにしておきたい気持ち

アラフィフになった今だからこそ

分かる気持ちです



予告にも出ていた須藤のセリフ

「夢みたいなことをね、ちょっと」

その「夢みたいなこと」って

何だろうって考えてみました



きっと須藤の「夢みたいなこと」とは

青砥と過ごす未来だったんじゃないかな



もし私が20代だったら、

そんなの「夢みたいなこと」じゃないじゃん

普通すぎる、って思っていたかも



青砥と穏やかな日常をただ送ることが

「夢みたいなこと」だなんて

でも須藤の辿ってきた人生が

平坦ではなかったとしたら...

初恋の人との穏やかな日々が

須藤にとっては特別で

夢みたいなことになり得るんじゃないか



そんなことを思いながら

アラフィフだからこそ、

思い出を壊したくない気持ち

お互い元気なときのまま

記憶を留めたい気持ち

よく分かります



歳をとると切なくなること増えます

人が亡くなることもどんどん身近になってきて

悲しいことも辛いことも増えます

心だけじゃなくて身体も思うように

いかないことも増えていきます



でもたくさんの経験や気持ちを感じてきて

だからこそ分かることもあるし

人間として深みのある人になりたいなぁ

と思っています



ついこの間まで青年期だと思っていたのに

いまは円熟期、かな?

円熟も悪くない響き



そういえば、映画の料金に

50歳を過ぎるとお得なプランがありました

なんだか嬉しいような、嬉しくないような爆笑