一つの心で。
その昔、安芸の山中で家来を伴って子供の侍が歩いていたとき、幼い娘が泣いておりました。
理由を尋ねると、なんでも父が城の普請の人柱になったということでした。
そのとき小さな侍は娘に、自分が城主になったら、多くの大事な命を無駄しないために、このような悪い慣習をなくすことを約束しました。
その侍は長じて、城の礎に「百万一心」の字を石に刻み、それを人柱の代わりにしたそうです。
百万の万民が心を合わせれば、どんな困難も乗り越えられます。
今、日本の国が必要としているのは「百万一心」の心です。
百万一心の謂れは、毛利元就の幼少時代の心が痛む一コマが発端だそうです。