あの日、少年が見たモノは・・・。 | ウール羊と “ちょこっと” ニャン吉

ウール羊と “ちょこっと” ニャン吉

基本、ゲーム、映画、本を中心に記事書いてます。

注:完全に趣味に走ってます。

「読書メーター」にも出没中。

「スカイリム」はセーブデータが一度消えてしまったので、冒険をやり直してます。

http://i.bookmeter.com/

シンクルってSNS にも出没中。


最近、久し振りに同郷の友人と会う機会がありました。

その友人が、何を思ったのか自分が体験したホラーな話をポツポツと話し出しまして、“しめしめ、これで記事が一個できたぞ” と内心ほくそ笑みながら聞いた話を披露しようと思います。

ちなみに友人には了承を得ております。

例によって、ビビリーなウール羊のこと。

動物画像を交えてお送りいたします。

では、レッツゴォ。




小学校の時にさぁ・・・。
町外れに寺があったじゃん。

「うん、あったね」

すっげぇ古くてさ、でも、いい遊び場だったよなぁ。

「うん、大きい木があって、よく木登りしたね」

猿みたいにスルスル登るヤツいたなぁ。




「うん、いたね。負けん気起こして登り始めたウール羊は、見事に落ちて腕を骨折した」

おい。

「ウール羊的にある意味ホラーな出来事だった」

おいって。

「その時の母ときたら、地獄の閻魔様とタメ張れるくらい怖かった。父が隅で震えていた」

いやだからな・・・。

「ホラーだったんだ」

俺の話聞けよ。




「いいとも。話してくれ」

テメーはちっとも変わってねーな。

「早く話せ。酒の入ったウール羊はテンションがおかしなことになる・・・らしい」

もしかして、記憶飛ぶまで飲むのか。

「うん」

分かった、全部話し終わるまでそのビールは飲むなよ。

「理不尽」

というようなやり取りを経て(多少の創作はあるものの)やっと話が聞けたのでした。
(ほぼウール羊が脱線しまくったせいで)

それは・・・・・。




あの日もさぁ、寺で遊んでたんだ。

そういえば、お前もいたよな。
俺とお前と、あと誰がいたっけ。
確か、いつものメンバーだった。

覚えてねぇ?

そうそう。
ちょうど学校の創立記念日な。

でさぁ。

その日はなんだか寺の様子が違ってな。
お前、気付かなかった?

・・・そうか。
鈍感なヤツ。




いつもは閉まってた雨戸が開いてたろ?
ついでに窓も開いてた。

あれ?花祭りとか、仏教系のイベントのときは開いてたっけ?

そうか。
でも、本堂っぽい場所の奥にある襖はいつも閉まってたろ?

そこがさぁ、




少し開いてたんだ。

ちょうど、誰かが覗き見するような感じっつーの?

それにさ、その日は確かイベントも何もなかった日だったろ?

よく覚えてんなって・・・ぜってー忘れられねえよ、あんなの。

話を戻すぞ。

それでな、なんかおかしくね?って思ってさ。

そうそう、俺、わざわざ中に入ってったんだよな。

そしたらさぁ・・・・・。




いや、驚いたなんてもんじゃなかったね。

何があったのかって?
お前、アレを見てねーの?

あ、そうか。
中に入ったの、俺だけだったもんな。

ああ、俺絶叫してたな。
ついでに逃げ出しちまったし。
それでお前らもくっついて走ってきたんだったよな。
そりゃ、何がなんだか訳わかんねーよな。




・・・・・覗いてたんだよ。
襖の隙間から。
目が。

バッチリ目が合っちまってな。

今思うとさぁ、全然生気が感じられなくてよ。
こう、生きてねーっつの?

思い出す度に寒気がするぜ。




「へぇ、そんな事があったんだ。すごい勢いで走り出したから何事かと思ったよ」

いやもう、あの目がな、怖くてな。

「ウール羊、その目の主を知ってるよ」

え、マジ!?
ま、まさか、あそこで何かが起こった・・・とか?

「起こったのかどうかはさすがに分からないけど、『何か』は『あった』よ」

え?ちょっと、余計に怖いじゃねーか。
はっきり話せよ。

「いやだって、あそこは古くてボロくても寺だったじゃん」

お前、何気に罰当たりな。

「もう取り壊されて公民館になってるじゃん。今更だよ」

なんか釈然としねーけど・・・・・で、何があったんだよ。

「寺といえば、あるものは決まってる。仏像だよ」




・・・・・ハイ?

「だから、仏像だって。じいちゃんに聞いたんだ。あの奥には仏像があって、定期的に本堂を開けて風を通すんだって。ちょうどその日に当たってたみたいだね」

じゃあ、なんで襖が少しだけ開いてたんだよ。
襖もズバッとドバッと開けりゃいいじゃん。

「窓だけ開けて、襖を開けようとしたら忘れ物を思い出したとか?で、中途半端に開けたまま家に帰って、今度は寺の襖を閉めるのを忘れたんじゃないか、とウール羊は推理する」

あの日に覚えた恐怖心を返してくれっ!!
ていうか、誰だよ!!
その物忘れの激しいおっさんだかおばちゃんは!!

「管理人のお坊さんじゃないの?確か、住職のいない寺だったと記憶しているよ。真相が分かってよかったじゃん」

知ってたんなら教えてくれりゃよかったじゃん!!

「だって教えてもらったのってその事があった後だし、そんな笑っちゃう事があったなんて知らなかったし。それよりも」

なんだよ。

「ウール羊は気になってることがある」

何が?

「寺が取り壊されたじゃん。その後に公民館が建って・・・」

うん?それがどうかし・・・・・あ。

「気がついた?」

考えてることは同じだな?

「たぶんね」

本堂は取り壊されたとして、そこにあった古い墓は・・・・。

「どうなったんだろうね」


☆以上、本当にあった(人によっては)怖い話でした。

ついでに、友人が目を見たという時はすでに夕方で、『いくらなんでもその時間には閉まってるよねー』っていうくらい夕焼けが綺麗な時間帯だったなー、と思い出してしまったことは黙っておいてあげました。
(実話ですが、友人もウール羊もうろ覚えなため、ところどころ曖昧な部分もあります。無駄に長文サーセン)

※動物画像はネットから。
なぜか検索ワードは「ミリタリーな動物」でした。