「モンペアの子どもはベテラン教師のクラスに」学校の“クラス分け”はどのように行われているのか? | 前山和繁Blog

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このごろ、過去に書いた記事の誤っている箇所が気になり始めてきた、直したい箇所もいくつかあるが、なかなかできないでいる。

英語学習の記事も時折書くことにした。

 

「モンペアの子どもはベテラン教師のクラスに」学校の“クラス分け”はどのように行われているのか? 教師たちにかかる令和ならではの不適切な気苦労とは…〈滋賀・クラス分け異例のやり直し〉

モンスターペアレントというものは社会学用語ではないが誰も指摘していないのが気になる。

 

私が何度も書いたことの繰り返し、日本の小中学校というのは行政制度の一部として日本国民にどういった場所であるかの共通の理解がされているとは言い難いから、市区町村の役所が行政制度利用補助サービスとでもいうような児童生徒が学校の施設内でどう振る舞うべきか、誰かにいたずらというのか過失が発生しているような挙に出られたら誰に何を説明するべきかを児童と保護者に理解してもらうための説明を場合によっては児童福祉司からもしてもらうようにすれば、学校施設内で何ごとかの問題が発生した時の対処がしやすくなる。

 

子供が小学校に入学したら半年くらいの期間で2度くらい役所が指定した場所で保護者と説明を受けて、説明通りに振る舞ってもらえるような仕組みが欲しい。これは教員の都合に、保護者と児童が合わせるようにするのではなく、国家賠償法の説明と民事の説明も役所の方からしてしまって教員に逸脱があれば、こういった対応ができますということもあらかじめ保護者に対して説明しておいた方が望ましいのである。

 

本来1947年に制定された国家賠償法によって公立学校の教員には公務中の教室内やその他の場所で監督責任が発生しているし注意義務もある。しかし、保護者の多くが国家賠償法を知らない時代が長く続いていた。そして国家賠償法はけがをした児童生徒が医療機関にかかったら事後的に賠償請求できるというものである。児童生徒個人の所有物の損壊についても事後的な賠償請求しかできない。それは当然のことであるから、損害が発生していないことに対して国家賠償法を頼るのは無理がある。

 

日本国民に認められている教育を受ける権利というのが曖昧で判例も揃っていないというから日本の教育というのは全般的に曖昧にならざるを得ない。この状況下で弁護士を学校に入れればいいなどといったところでさほど意味がない。私立の小中高校ならスクールローヤーがいるところはあるだろうし、いくばくかの意味はあるだろうが、児童生徒の教育を受ける権利というものの曖昧さというのは何らかの判断をすることを難しくしてしまう背景にあるはず。

 

これをどうすればいいのかというなら、大学を拡充し法学部卒の人を増やして教育を受ける権利について研究というのか何事かしてもらうしかない。

 

何度も書いたように、これが医師なら病院に受診しにきた患者が死亡したら医師がなぜ死亡したのかの理由を知るために死体を調べなければならないという種類の責任を負っている。病院にははじめから死体を安置する場所がある。

 

しかしこれが教員となると、児童生徒の勉強は塾や通信教育で代用できてしまうから何の責任を負っているのか教員自身がよくわかっていないのかもしれない。文部科学省が教員の責任を明文化し逸脱が見られたら市区町村の相談窓口に相談してくださいというお知らせでもすればいいのかもしれない。しかし教員が度を超した挙動をした時に保護者が市区町村の相談窓口に相談をするというのはかなり以前から行われていることである。

 

クラス替えについては市区町村の役所がくじ引きで決めますと周知しその通りにし、クラス替えについて教員には何の責任もありません、としてしまった方が誤解されなくていいだろう。

 

コメント欄を見ると2024年時点で60歳以上の世代らしい教員はその世間内に法学部卒や医学部卒の友人知人がいない人が案外いるのだろう。法学部卒、医学部卒の人々に対して、事柄の一部ではなく全部を説明したら、感情を動かされてしまうようなことでも無自覚に書いている雰囲気がある。冷戦期に若い時代を過ごした人々の感受性や進学率の低さがコメントの内容に反映されているのである。

 

あとはやはり278人に一人の割合で存在しているASDの人々の対応のために医療機関との何らかの接続をして欲しい。精神科医の人手が足りないなら看護師や社会福祉士が連携しても良いから診断されたASDの子供に対して最低1ヶ月に一度はその子供の家庭への訪問と、学校内のクラス等への訪問様子見ができるようにしてほしい。小中学校の教員にASDの子どもへの配慮など要求する方が無理なのであるから専門家を接続するように教員の方から文部科学省に要求するべきなのである。