アフリカを食い荒らす中国 | 前山和繁Blog

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このごろ、過去に書いた記事の誤っている箇所が気になり始めてきた、直したい箇所もいくつかあるが、なかなかできないでいる。

英語学習の記事も時折書くことにした。

アフリカを食い荒らす中国/セルジュ・ミッシェル

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『アフリカを食い荒らす中国』 セルジュ・ミッシェル

『アフリカを食い荒らす中国』には欧州諸国の植民地政策が原因でアフリカの発展が困難である、という観察がみられる。誠実な態度である。

ただし、アフリカの人々がかつて大量に奴隷に取られていたせいで、アフリカの人的資本が大きなダメージを負ったという観察は、乏しかったように思う。

この本でも先進諸国からアフリカへの援助が有効に機能していないという話題が登場しますが、アフリカは非常に長い期間にわたって、将来の可能性のある人々が奴隷に取られ続けたために、人的資本がダメージを負い、国の統治を任せられるような人材が不足しているのかもしれない。というような観察がない。

アフリカの教育に問題があるし識字率が低い、という話題も出ますが、その原因の一つには長年続いた奴隷制度の問題が関係しているのではないか。という観察がないです。

中国は善意の支援ではないが、アフリカの資源を狙っているのには違いないので、中国がアフリカ諸国とフェアな貿易を行おうとしている、それによりアフリカの経済は正常化に向かうという、観察もまた、正しくはないのだろう。

アフリカの人間も中国に対してノーを言えるようにならなければいけない。という記述もある。

中国はアフリカから採掘されるウランなどの資源を獲得したいのである。

中国のアフリカでの経済活動は中国流の実利をとる行動のあらわれであるので、あまり好意的に捉えるべきではない。

アフリカの人口の詳細なデータがあれば様々な監察ができるが、どうなのだろう。

やはりアフリカの人的資源が開発されないことにはアフリカの発展はない。

それでも、この本でも、現在アフリカは都市化が進行中であると読み取れる。都市化が進めばアフリカは変わらざるをえない。今後の発展を楽しみに待ちたい。


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