ジャウマ・コレット=セラ 「トレイン・ミッション」 (2018) | It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

スキー大好き、ゴルフ、読書、映画、演劇、音楽、絵画、旅行と他の遊びも大好き、元々仕事程々だったが、もっとスキーが真剣にやりたくて、会社辞めちまった爺の大冒険?







【あらすじ:映画ウォッチよりの引用(→)】

元警官のマイケル・マコーリー(リーアム・ニーソン)はニューヨーク マンハッタンの保険会社に勤めること10年。65歳の定年まであと5年というところで突然、解雇を言い渡される。住宅ローンを抱え、ひとり息子のために一流大学の学費を捻出しようとしていた矢先だった。貯金はなく、退職金も出ない。妻カレン(エリザベス・マクガヴァン)の電話を受けても事実を告げる勇気もなく途方に暮れる。

ニューヨーク市警時代の相棒マーフィー(パトリック・ウィルソン)とバーで落ち合い、解雇されたことを伝えると、マーフィーは驚きつつも「相棒だった7年間守ってくれた恩返しをさせてほしい」と話を持ちかけられたが、マイケルはこれを断わった。バーのTVからは市役所の職員の自殺のニュース。たまたま居合わせた元上司のホーソーン警部(サム・ニール)がマイケルに近寄り「マーフィーには気をつけろよ」とアドバイスした。

郊外にあるタリータウンの自宅へ帰るため、グランドセントラル駅からいつもの通勤列車に乗り込んだ直後、マイケルは、列車に乗る直前にスマートフォンをすられたことに気が付くが、扉が閉まってしまう。

諦めて空席を見つけ腰を下ろすと、ジョアンナ(ヴェラ・ファミーガ)と名乗る女が向かいに座り、マイケルに親しげに話しかけて来る。初めは怪しく思ったマイケルだったが、人間行動学者だという説明に安心し、話し相手になる。ジョアンナは「もし私が些細な頼み事をしたら引き受けるか」とマイケルに問い掛ける。

仮定の話から始まった彼女の質問は、いつの間にか盗品の入ったバッグを持つある人物を探して欲しいという依頼にすり替わっていた。報酬は10万ドル、うち前金2万5千ドル。ただし、他言することと途中下車は禁止。加えてその人物はプリンという偽名を使っており、電車の終点コールドスプリング駅で降りるというヒントを与えた後、86丁目駅で降りていった。ジョアンナは何故かマイケルが元警官であることまで知っていた。

マイケルはジョアンナが前金2万5千ドルを隠したと言う車両内のトイレへ行き、通気口に隠された札束を見つける。あまりにも多い乗客の中からプリンひとりを見つけるのは無理だと、マイケルは諦めかけ、最寄りの駅で降りようとしたところ、フードを被った若い女性から妻カレンの結婚指輪を渡され見張られていることを警告される。

不安に思ったマイケルはすぐさま、顔見知りの乗客ウォルト(ジョナサン・パークス)が持っていた新聞に「警察に通報を」と書き、同じく乗客のトニーよりスマートフォンを借りてマーフィーに電話し、留守電に自宅を調べてもらう様、メッセージを残した。程なく電話が掛かって来たが、相手は怒ったジョアンナからだった。ジョアンナは、下車したウォルトが後ろから突き飛ばされてバスに轢かれるところを見せつけ、次は妻と息子を狙うと脅した。

必死でプリン探しをするマイケル。最初にプリンだと思ったタトゥーの男は格闘の末、人違いであることが判るが、後にこの男は何者かによって殺害されてしまう。しかも実は彼はFBIの捜査官だった。車内の冷房が何故か故障し、唯一冷房のきく最後尾の車両へ皆が集められる。

【以下、結末までの記述あり。映画を未見の方は次の感想欄まで飛んで下さい。 】

マイケルは元警官の勘を頼りに、ついに終点直前でプリンを特定。物静かに本を読んでいたソフィアという少女だった。彼女は自殺と報道された市役所職員が、警官によって殺されたという真相を知っており、証拠を持って逃げていたのだった。

ちょうどそこへジョアンナからの電話。プリンを射殺するか、または家族と乗客を危険にさらすか。どちらも拒否するマイケル。乗客たちを乗せた列車は、運転士が殺され、ブレーキが故障して脱線させられ、最後尾の車両は大きく横転する。そして、いつの間にかマイケルが乗客を人質にして立て込もっていることになっている。ホーソーン警部が率いる警察や特殊部隊が囲む中、友人であるマーフィーがマイケルを説得するために最後尾車両へ向かう。

なんとしても乗客を守りたいマイケルと、マイケルを守りたいマーフィー。慎重に2人の会話は続くが、そこでマイケルは気付いた。ソフィアの命と彼女が持っている証拠を狙っているのはマーフィーだったのだ。特殊部隊に命が下り、銃撃されたのはマーフィーだった。ホーソーン警部もマーフィーを怪しみ前から調査をしていたのだった。こうして乗客たちは無事救出された。

後日、穏やかな日の通勤列車の中に姿に本を読むジョアンナの姿があった。静かに、彼女の前に座ったマイケルの手には警察バッヂが握られていた。




【感想】

「シンドラーのリスト」(1993)の、第二次世界大戦中、1100人以上のユダヤ人をナチスの手から救う良心のドイツ人実業家から、「96時間」(2008)で、すっかりブルース・ウィルスばりの「ダイ・ハード」スーパー・アクション・スターになってしまった感のある、リーアム・ニーソンがまたまた超人的に活躍するアクション・ミステリー。

映画を観ている間は、ジョアンナと名乗る女の目的は?、プリンは誰だ?、事件の真相は?、と謎が謎を呼ぶ展開で息もつかせない。

ただ、終ってみると、事件の背景が意外にショボいのと、それだけのために、これ程大掛かりな仕掛けを使う必要が、果たしてあったのだろうかという気はする。

また、御年66歳のリーアム・ニーソンの活躍がスーパー過ぎて、笑ってしまうくらい。ちょっとやり過ぎではないかなと思ったのは、私だけだろうか。




【スタッフ、キャスト等】

監督:ジャウマ・コレット=セラ
脚本:バイロン・ウィリンガー、フィリップ・デ・ブラシ、ライアン・イングル
原案:バイロン・ウィリンガー、フィリップ・デ・ブラシ
撮影:ポール・キャメロン
美術:リチャード・ブリッジランド
音楽:ルクエ・バノス
キャスト:
マイケル・マコーリー(リーアム・ニーソン)
カレン・マコーリー(エリザベス・マクガヴァン)
アレックス・マーフィー(パトリック・ウィルソン)
ホーソーン警部(サム・ニール)
ジョアンナ(ヴェラ・ファミーガ)
ウォルト(ジョナサン・パークス)

上映時間:1時間45分
米国公開:2018年1月12日
日本公開:2018年3月30日
鑑賞日:2018年8月23日
場所:新文芸坐(池袋)






No.9495    Day 3346