黒澤明「七人の侍」 | It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

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スキー大好き、ゴルフ、読書、映画、演劇、音楽、絵画、旅行と他の遊びも大好き、元々仕事程々だったが、もっとスキーが真剣にやりたくて、会社辞めちまった爺の大冒険?





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戦国時代。毎年の様に野盗化した野武士の集団に襲われる或る村の農民達は、村を守る用心棒の侍を雇うことにする。

侍探しに旅立った農民4人は、米を腹一杯食べさせることを条件に、リーダーの勘兵衛(志村喬)、温厚な参謀役の五郎兵衛(稲葉義男)、勘兵衛の昔の仲間 七郎次(加東大介)、人の良くムードメーカーの平八(千秋実)、ニヒルな剣の達人 久蔵(宮口精二)、まだ未成年で勘兵衛を師と崇める勝四郎(木村功)、そして侍を自称する破天荒な元農民の菊千代(三船敏郎)の七人の侍を村に連れ帰った。

勘兵衛の指揮で村は要塞化され、農民達も兵士として鍛えられていく。そして、ついに野武士逹との決戦が幕を開ける!



日本を代表する、いや世界を代表する映画史に残る黒澤明監督の大傑作娯楽映画。

この映画の物語・人物設定をそっくり戴いて、ジョン・スタージェス監督が、ユル・ブリンナー、スティーヴ・マックイーン、チャールズ・ブロンソン等の主演で「荒野の七人」(1960年)を作ったことはあまりにも有名である。

1954年に公開されたこの映画は、モノクロだし、画面もスタンダードサイズだし、ましてCGなどある訳もなく、全て実写なのだが、画面から発せられるこの迫力とリアリズムは何なのだろう! 特に最後の豪雨の中でのクライマックスの戦闘シーンは圧巻!!

3時間27分というとても長い映画だが、その長さを感じさせない圧倒的描写。
七人の侍や、百姓の代表達の人間描写も細かく、アクション映画にものすごい厚みを加えている。

侍達のリーダー、人望の厚い勘兵衛を演じる志村喬のカッコ良いこと。2年前の同監督の「生きる」(1952年)で、冴えない役人を演じていたのと同一人物とは全く思えない。

菊千代を演じる三船敏郎の破天荒でキレキレのキャラクターもこの映画の華だ。「用心棒」(1961年)、「椿三十郎」(1962年)で見せた、堂々として頼りがいのある侍、後の三船のイメージとは全然違う、ほとばしるやり場のないエネルギーを爆発させざるを得ないアウトロー。
これが、世界の三船のイメージが確立する前の三船のキャラだったのだろう。

稲葉義男、加東大介、千秋実、木村功等、その他の七人の侍もそれぞれ良い味を出しているが、私が個人的に一番好きなのは、剣の達人を久蔵を演じる宮口精二だ。
寡黙でニヒルな剣客。だが実は義理と人情に熱い。カッコ良過ぎるなあ。あんな男になれたらなあと思う。

とにかく、機会あれば観るべし、観るべし、「七人の侍」。これこそが映画なのだよ!!

監督・脚本:黒澤明
脚本:橋本忍、小國英雄
撮影:中井朝一
音楽:早坂文雄
キャスト:
勘兵衛:志村喬
菊千代:三船敏郎
勝四郎:木村功
五郎兵衛:稲葉義男
七郎次:加東大介
平八:千秋実
久蔵:宮口精二
利吉:土屋嘉男
志乃:津島恵子
利吉の妻:島崎雪子
茂助:小杉義男
万造:藤原釜足
与平:左卜全
長老:高堂国典

上映時間:3時間27分
公開:1954年4月26日
キネマ旬報ベストテン:日本映画第3位
鑑賞日:2016年10月12日
場所:TOHOシネマズ新宿

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