―日記―星辰― | 晴れわたる青空の下で

晴れわたる青空の下で

人類の歴史は、「侮辱された人間が勝利する日」を、しんぼう強く待っている。インドの詩人タゴール

凱歌


戦いに勝ったときに歌う祝いの歌。



凱歌をあげて



毎晩帰路に就く



そんな日々を送りたい



皮膚を突き刺すような冷気


自転車で走る



夜の9時


ハンドルを握る手は痛いほど冷たくて


口は渇き


白い息が漏れ続ける


自転車でこけて


足のすねを擦りむく



じりじり痛む傷口



咳き込んで


えずいて


鼻が痛くなって



涙がにじむ



歯を食いしばって



天空を仰げば



白く


キリリと輝く月



月光の


あまりにも鋭い閃光に


あまりにも美しい閃光に

私は


雄叫びをあげる




必ずや


この闇夜を乗り越える




闇を掻き分け掻き分け



前へ!




サーチライトを自ら翳して



進む



ヘッセのある詩歌の世界を思いだし思いだし


体を引き摺るようにして


前へ! 前へ!



獣道の


道無き道を



大峠の登り坂を



休憩しながら



登る/


疲れ果てて体も頭も心も



カチカチになって動かないとき



頭を抱えてぐっと目を閉じる



……



さあ



ここから



どうやって立ちあがる?


なあ、永井…。