もう1か月ほど前になってしまいましたが、記事「憲法の論文答案の育て方(その4)」のコメント№7に、「ルルーシュ」さんから下記『』内のコメントをいただきました(注釈のため、一部、文字を赤・青色にし、黄緑・ピンク色のマーカーを引き、太字化・下線引きをしたのは私です)。
『中村先生
いつもお世話になっております。
また、昨年は模試等で大変お世話になりありがとうございました。
自分は昨年の予備試験に合格し、本年の司法試験を受験するものです。
合格者のブログで、
「同じ問題を2日続けて解く」という方法がありました。狙いは、解けることを確認し、自分の成長を認識するためらしいです。
しかし、
自分は社会人受験生であり、同じ問題を2回続けて解く余裕がありません。
同じ問題を2回解く前に、一周するので必死です。。また、一周できてないのに、同じ問題を2回解くと焦りもあります。
自分の成長を認識するという観点からは、
まず、全体を一周ししてから、
感覚的に苦手な問題をマークしておき、二周目で絞ってこなす、
でも良いでしょうか?
また、同じ問題を続けて2回解くことでメリットもあるのでしょうが、
自分がやってみると、どうにも暗記?正解を思い出す?みたくなってしまい、頭の使い方的に好みじゃありませんでした。
自分としては、時間を空けてから、「考えて」自分なりの答えをだし、それと正解とされる解答例を照らし合わせるようにしたく思っています。
本番でも暗記では、忘れる傾向が強いからです。
中村先生のご意見をお聞かせ頂ければ幸いです。
何卒よろしくお願い致します。』
これに対し私は、下記“”内のコメントを返信しました(上記記事のコメント№9)。
“気になった方法論を実際にちょっとやってみた上で、その効果をご自分の環境・個性に照らして測定するという、理想的な方法論の吟味をされている(記事にして皆さんに紹介してもいいですか?)のですから、何も迷うことはないと思いますよ~!(°∀°)b
(もちろん、可処分時間が少ないと、方法論で試行錯誤する余裕があまりないですから、他者の視点に照らして盲点がないかチェックするのも効果的ですよね)
一応、蛇足ながら付け加えておきますと、
>合格者のブログで、
「同じ問題を2日続けて解く」という方法がありました。狙いは、解けることを確認し、自分の成長を認識するためらしいです。
→私も初学者の方には、同様の狙いで、そのような方法をオススメしたことが何例かあります。
しかし、「昨年の予備試験に合格し、本年の司法試験を受験する」段階の方には、一般論としても、ルルーシュさんと同様、他の方法を採った方がだいぶ効果的だと思います。”
…“気になった方法論を実際にちょっとやってみた上で、その効果をご自分の環境・個性に照らして測定する”。
私はこれが、“理想的な方法論の吟味”方法だと思っています。
私自身の受験生時代にも、最終的にこの方法で自分自身にジャストフィットする方法論を確立しましたし、同様にして合格していく教え子等も多いので。
それを実践できていることが伺えるコメントだったので、他の受験生もものすごく参考になる(ぜひ参考にしてほしい)と思い、紹介しました!(o^-')b
さらにダメ押し~応用編です!
この方は、気になった方法論の吟味の結果、その方法論の狙いとされている
「自分の成長を認識する」
という観点は採りいれつつも、その具体的な方法論を、ご自分の環境・個性に照らして修正し、
「まず、全体を一周ししてから、
感覚的に苦手な問題をマークしておき、二周目で絞ってこなす」
という独自の方法論を立案しています。
この方法論についても、“実際にちょっとやってみた上で、その効果をご自分の環境・個性に照らして測定”されたんじゃないかな~(〃∇〃)
いずれにせよ、問題を解いて壁にぶつかる中で、このように方法論を吟味→採否(修正)→吟味→採否(修正)→…というプロセスをくり返すうちに、自分自身にジャストフィットした方法論が確立されてくるのです。
これは、司法試験系に限らず、いや試験一般にも限らず、試行錯誤が許される場面ならば、ほぼあらゆる方法論に妥当すると思います。
今日は昨日よりも、明日は今日よりも、0.0000000000000000000001歩でもいいので前に進めるといいですね!
もし後退したとしても、また前に進めばいいんだよ~(^O^)/