等の“だいたひかる”のネタは結構好きだったのに、しば~らく見てないなあ…なんてことは「どーでもいいですよ♪」(タイトルは、下記1の小見出し「自分だけ」から)


さて、今年度の予備試験受験生“ゆう”さんから、まず、このようなコメント(記事「4A予備試験論文直前答練の作成 」に対するコメント№9~抜粋)をいただきました。

>私の勉強方法についてなのですが、勉強時間が少ないこともあり、私は今まで薄い入門書を読み、そして知識はあまりないという状態から過去問だけを周回する方法をとってきました。しかし、最近さすがに条文は一通り読むべきではないかと考えるようになってきました。


これに対し私が、なぜ「条文は一通り読むべきではないかと考えるようになって」きたのか教えてください…等と返信したところ、ゆうさんが、

>一般的なテキストに載っていて過去問にはまだ出題されていない問題が出た場合、自分だけが解けない状態になってしまうのではないかという不安と、一度条文を読むことで過去問の周回が効率的になるのではないかという期待、最後は基幹となるテキストがないことからの漠然とした不安感からです。

と答えてくれました。


この、ゆうさんにとっての「テキスト」「条文」を、「基本書」「判例集」「予備校のInput用テキスト」等に置き換えても、受験生によくある悩み・不安として成立するなあ…と気づいて、記事にしてみようと思ったのです。


では、回答します。



1.「一般的なテキストに載っていて過去問にはまだ出題されていない問題が出た場合、自分だけが解けない状態になってしまうのではないかという不安」について


まず、そもそも私には、予備試験受験生が(本棚に置いてあるだけでなく)メインで使っている「一般的なテキスト」(Input用)が、具体的に思い浮かびません。平成26年度の予備試験出願者12622人のうちの使用者数シェアで考えても、せいぜい20%(=約2500人)もあればトップくらいの感じじゃないでしょうか…だって、メインテキスト(Input用)の候補は、私がパッと思いつくだけでも10種類はあります。それに、本試験会場で5人に1人が見直しているInput用のテキストなんてのがあれば、相当話題になっていると思うのです(4A条解テキストがそうなればいいなあ…)。
そして、私がこれまでに受験界で出会った人たちを観察してきた経験(@中学・高校・大学受験+司法試験系)上、ある知識をInputしただけで、適切にOutputできるようになる受験生は、本当に一握りどころか一つまみ(多く見積もっても1%×約2500人=約25人)の、文字どおり“天才”です。これは、自分でやってみればすぐ分かります…こんなことができる奴なんているのか?というふうに感じる人がほとんどのはずです。


すると、「一般的なテキストに載っていて過去問にはまだ出題されていない問題が出た場合」に、そのテキストでInputだけした知識をOutputして解ける受験生は、約25人です…このくらいの人数なら、超上位合格を譲ってあげてもいいんじゃないでしょうか?“それ以上の順位で合格しないと殺される…(((゜д゜;)))”ような場合でない限り、「自分だけが解けない状態になってしまうのではないかという不安」は無用です。

もちろん、これは、私の憶測と狭い経験を積み重ねた推論にすぎないので、かなり疑わしい、思考実験程度のものですが、それでも他の受験生の動向が少しは見えてきませんか?

受験生全体の現実は、こんなものですよ。



2.「一度条文を読むことで過去問の周回が効率的になるのではないかという期待」について


基本的には、ただ条文を読むよりも、過去問を解きながら条文を見ていく方が、Outputとの関連性が強くなるのでオススメです。

ただ、この方法も、過去問を解くスピードがそれほど速くなっていない場合には、その科目の全体像がつかみにくくなるというデメリットがあるのも確かです。

そこで、両者を調和して、とりあえずは、条文の目次を読むくらいにとどめておくのはいかがでしょうか?



3.「基幹となるテキストがないことからの漠然とした不安感」について


このような不安感は、私も受験生時代に抱いたことがあります。なので、本試験までまだ余裕がある時期ならば、過去問を解きながら、自分の好きな基幹テキストや六法等に、間違えた過去問の問題番号等を位置付けていく弱点マッピング作業をオススメしたかもしれません。

しかし、記事『なぜ「完璧」にまでしなければならないか 』の4でも書いたように、過去問が「完璧」に近づけば近づくほど「基幹となるテキスト」が不要になる…というか、その過去問集自体が「基幹となるテキスト」になってきます。

何より、今年度の予備試験短答本試験までは2週間強しかありませんから、メンタル対策にすぎない作業をやっている暇などありません。



…というわけで、やっぱり過去問潰しが最優先ですよ~という、いつもの結論になるのでした。