2017.10 フィンランド・ヘルシンキ 初秋とデザイン 2日目 その3 | あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

カメラの蒼生≪あおい≫と一緒にまわった、ひとりとひとつの旅のきろく。

芸術の秋、アートの秋。

なんでかわからないけど、秋は琴線に触れるような、

不思議な和音を奏でるような、そんな何かを探してしまう。

*その2~Silence~はこちら

 

そんな気分のときは、フィンランドの首都・ヘルシンキを心の向くままに

歩いてみるのをおススメします。

街中にあるカフェもブティックも、主張はしないのに秘めたこだわりがある。

その自分だけのこだわりを見つけると、胸の真ん中に花がパッと咲くみたいに

ウキウキの気持ちになれます。

 

カイヴォプイスト公園前からトラムに乗って、目指すはデザインディストリクトの一角、

フレデリキンカツ(Fredrikinkatu)

淡い色合いの建物が並ぶかわいい通りに、小さな扉を開いて待っている

セレクトショップやカフェたち。お洒落の宝庫。

そのうちのひとつ、Papershopさんへお邪魔しました。

 

 紙の魔法。

 

お店の名前がストレートですが、その名の通り紙を扱うお店。

レターセットに包装紙、ハガキ、日記帳などなど…心が躍る文具たちがずらり。

またいちいちデザインが可愛くて、目移りします。

ペタッと一色で塗り分けた、一目でスッと入ってくるデザインがやっぱり上手い。

散々悩んで、ポストカードとカレンダーを購入しました。

フィンランドのデザイナーさんのイラストがとても気に入ってしまった。。

 

こんな感じで、ショッピングを楽しめる通りです。

日本にお店もある、kaunisteさんのショップなんかもありますよ。

外は雨が本降りになってきてしまったのですが、

露に濡れる街角もまた素敵。

 

昼間の三日月。 

 

傘を差そうと見上げると、ひるなかの三日月を見つける。

この街は常に月に照らされているようだ。

当たり前のようにそこに溶け込んでいるのに、違和感を覚えなくて首をひねる。

通りを行くトラムに再び乗り込みます。

 

街角を西に折れて、向かうはヒエタラハティ・マーケットホール

ヘルシンキっ子御用達・屋内マーケットのうちのひとつ。

前の日に訪れたオールド・マーケットホールと同じく、こちらも赤レンガ造りの

ちょっとお城チックなデザインがかわいいです。

 

 赤レンガのお城。

 

ホールの前は広大な広場になっていて、10月ではすでに終わっていますが

夏季には一般市民参加型の巨大フリーマーケットが開かれるそうです!

フィンランドの有名ブランド製の食器が安く買えたり、年代物が見つかったりと

宝探しのようなワクワクがあるマーケットらしくて…ぜひ参加してみたかった。

 

ランチ時も少し過ぎており、お腹が空いたので

マーケットの中を見て回りつつ、ごはんを探します。

野菜、お肉、お茶など、それぞれの小さな専門店がずらりと並ぶ感じ。

いい…地元の生活感が溢れまくっている…。

小さな通路を奥まで進んで行くと、カフェ&スープ屋さんがあったので

ここに決めた!

 

トマトシチュー。 

 

クリームスープとか、何種類か本日のスープがあったのだけど、

雨で冷えた身体を温めたくて、濃いめのほかほかスープをオーダーしました。

トマトデミグラスシチュー。パンは固めのライ麦パンを好きに切って持っていけるスタイル。

スープにひたして少し柔らかくしたパンは絶品です。

木のぬくもりがある居心地のいいカフェで、しばらくまったりしてしまいました。

 

 掲げた旗を。

 

ヒエタラハティ・マーケットホールは、屋内の壁にお花が飾ってあったり、

天井からデザイン的な垂れ幕が等間隔に下がっていたりと 

お洒落なホールでした。フォトジェニック!

夏はフリマを覗くついでにぜひホール内も見てほしい。  

さて、お腹も満たされたので、午後の目的地へと向かいます。

マーケットの目の前の停留所から6番のトラムに乗り込み、終点までずっと。

とはいえ、30分かからないくらいで着いた気がする。

窓辺から午後の穏やかなヘルシンキの街並みを眺めていると、目がとろんとしてくる。

トラムの揺れが心地いい…。

 

そんなこんなで、少しだけ中心街から離れた北東側にあるのが、

以前にも一度訪れたこの場所です。 

 

フィン・ブランド。 

 

元・直営工場を改装して、今はアウトレットやミュージアムが入っている

アラビア・ファクトリー

日本でも有名な食器ブランド、イッタラ(iitala)アラビア(ARABIA)の食器が

ずらりと並んで、リーズナブルに手に入る聖地です。

しかし、イッタラのアウトレットだけでなく、同フロアにあるほかのお店もぜひ見てほしい!

その他のブランドも本当にかわいく、またちょっとお安くゲットできます。

全部のお店を見て、自分の真のお気に入りを時間をかけて決めていくのが楽しい。

財布と相談しないと確実に大変なことになりますが(笑)

 

さて、このアラビアファクトリーには、お買い物目当てで来る方がほとんどだと思いますが、

実はエレベーターで上階のフロアに上がると、ミュージアムに行くことができます。

誰でも入れて、入場料無料でイッタラ&アラビアのデザインの歴史を見ることができる。

 

往年のデザインの食器がずらりと並んでいて、見応えあります。

今も現役で活躍しているデザインも多くて、30年とか50年とか前のデザインが

全く古く見えないのはもはやシンプルの魔法です…すごすぎる。

 

 

 

定番のフルーツデザイン。

ちょっと懐かしい感じはするのに、古臭いという負の感情は一切湧かない。

かわいいし、飽きないでずっと使えそう…と今でも思わせる魔力。

現代、未来にもずっと通ずる定番デザインって、どう生み出すんだろう…

未来から来た人なのか…

 

超長テーブルの上には、西暦と共に登場した

模様も形も全く違うマグカップやグラスたちが歴史の本流を埋め尽くす。

 

マグの旅。 

 

時代を旅し、そのときの人々に寄り添ったマグカップたち。

これもやっぱり、流行りはありそうだけど、どの年代のものを見てもかわいくて、

洗練されている。

本当にたくさんあるので、自分はどれが一番好きか?なんてのを探すのも楽しいです。

 

こちらは模様ではなく形状のお話。

 

 花雲。

 

これに限らず、曲線がとても印象的なフィンランド食器。

シンプルな白色が、より稜線を際立たせて、形だけで勝負できると自負する。

水たまりのような形を彷彿とさせる花器、冬の氷のような直線を描く皿、

そしてこちらはアアルト氏デザインの、花のような雲のような名器。

極限まで思考をシンプルにしたときにたどり着く境地みたいなイメージ。

余計なものを遠慮なく削ぎ落として、どこまで純真になれるだろうか。

 

こちらは壁に飾ってあった、ガラスのアート作品。

 

冬のパレード。 

 

「Winter Parade」という表題がついてました。

確かに、少しずつ色を失いつつある冬の静けさと、冷たさがあります。

不思議な色と形の並びに、僅かな差異に、見入ってしまいます。

 

ミュージアムを見学してからのショッピングは、きっと新たな発見がありますよ。

そして、お買い物は本当に頭を悩ませるほど素敵な食器が数多くあるので

時間はたっぷりめに取っておくのがきっといいと思います…

アラビアファクトリー、何度も行きたくなってしまう場所間違いなし。

*その4~daily market~はこちら

 

 

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