高校の卓球部の新歓イベントに参加したくないS01-09のつづき。

ラケットもシューズも持っていなかったオレはずっと見学で疲れてしまった。

高校生は壁に寄りかかったり、地べたに座り込んでいたが、オレは壁によりかかるのでさえ罪悪感があった。

ブラック部活に洗脳された呪いがいまだに解けていないようだった。

誰も球拾いをしないなか、小柄なメガネの女の子が一人で球拾いをしていた。

卓球部の部長の号令がかかり、円陣体系に集まった。

最後にみんな一言ずつ反省を言うようだ。

AM先輩「あのね、上部がふにゃふにゃの安いネットを使っているでしょう?」

AM先輩「あのネットだと、ネットに玉が触ると、ほとんどネットインしちゃうから駄目だね!」

AM先輩「カンパするから、ちゃんとしたネットを買ってね!」

と言って尻のポケットからお金が入った封筒を出し、部長に渡した。

オレ「前澤友作か!?」と突っ込んだ。

オレ「みんな他に欲しいものないー?この機会にどんどんおねだりしちゃえー!」

AM先輩「馬鹿野郎!?調子に乗んな!?」

本当にAM先輩は尻の穴が大きすぎて、いつも驚かされる。

こうして午前の卓球イベントが終わった。

AM先輩もTB先輩も現役生の前ではニコニコしていたが、腹の底は違っていたようだった。

つづく。