ReadOnlyなのかWrite/Executeなのか?12のつづき。

2月中旬、片道2時間かけて、オレは高専の合否掲示板を見に行った。

そこには、オレの受験番号があった。

合格だ。

正直に言って、ホッとした。

私立高校に全敗していた状況で、「行く場所がある」という事実は、気分を楽にしてくれた。

これで、心置きなく都立X高校を受けられる。

どうせダメ元だ。失うものは何もない。

当時のオレは都立高校の過去問を一度も解いたことがなかった。

特定の対策などせず、ただただ塾の課題をこなすだけ。

そんな状態で、受験前日を迎えた。

意外にも、その夜はぐっすりと眠れた。

試験当日、午前8時、オレは都立X高校に着いた。

学校見学にも行っていなかったから、初めて目にする校舎に少し驚いた。

大正時代から続くというその校舎は、老朽化が進み、まるで廃墟のようだった。

だが、そんなことはどうでもいい。

受かるはずのない学校の、見た目なんて気にする必要もなかったからだ。

そして、試験開始のチャイムが鳴った。

第1科目、国語。簡単。

第2科目、数学。もっと簡単。

第3科目、英語。やはり簡単。

第4科目、社会。苦手分野でいくつか迷ったが、概ね手応えあり。

第5科目、理科。これも簡単。

なんだ、この問題は?

高専の入試よりもはるかに簡単ではないか。

当時の都立高校入試は、今のように日比谷高校や西高校といった上位校が独自の「自校作成問題」を出すようなシステムではなかった。

偏差値の高い高校も、そうでない高校も、全て同じ「共通問題」を受験生全員が解いていたのだ。

当然、勉強が苦手な生徒も解ける難易度に抑えなければならないため、全体的に問題のレベルは低かった。

試験を終えて校門を出ると、同じ塾のDクラスの秀才、学生Fと出くわした。

感触を聞いてみると、彼は言った。

「めちゃ簡単だった。俺、満点かもしれない。」

オレは彼のように完璧な点数は取れていないだろう。

だが、あの手応えなら、もしかすると「受かるかもしれない」という微かな希望が帰り道のオレの胸の中で膨らみ始めていた。

もしかしてPC-8801MK2SRが手に入るかもしれない。

つづく。