ペーター・シュライヤーの歌声”。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

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先述した かのフリッツ・ヴンダーリッヒの死後 彗星の如く現れ その後のドイツオペラ界を担い リートの分野においても多大な功績を残したのが このペーター・シュライヤーである。ベーム、カラヤン等々巨匠の下 数々の名演を残し又 リートのリサイタルも頻繁に開催、私も度重なる彼の来日時には そのリサイタルに幾多びか足を運び その卓越した歌唱に接したものだ。ここに提示した記録は若かりし頃の彼の美声を詳らかにするに充分な貴重な歌唱記録である。シューベルトの高名な この二曲、これを聴いただけでシュライヤーが如何に優れたテノールであったかは明らかだ。それにしても この名歌手の歌唱をかつてライヴで何度も聴けた事は私に取って実に幸運であった。因みにシュライヤーも今は引退して久しい。
(ルチアーナ筆。)

【野ばら】シューベルト”。



【セレナーデ】シューベルト”。