奢れる者”。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

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40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
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G7【先進国首脳会議】・伊勢志摩サミットが今日、明日2日間の日程で開催される。議長役の安倍晋三も意気揚々、有頂天の極みと言ったところだろう。昨夜は本会合に先立ちオバマ米大統領と首脳会談を行い、その後異例の夜中記者会見まで開き、今般沖縄で起こった元米海兵隊員による日本人一般女性殺傷・殺害事件に対する両首脳の見解と遺憾の意表明と言うセレモニー【私に言わせば】まで開くという周到ぶりを示し、その「したたかさ」につくづく驚愕したものだ。恐らく安倍晋三の強い要請にオバマ氏が呼応したものに他なるまい。今般沖縄で発生したこの【卑劣野蛮】な犯罪行為は将来ある若き女性の生きる権利、夢・希望、全てを一瞬にして奪い去った究極の人権侵害であり許されざる蛮行である事は言うに及ばないが、こうした凶悪犯罪発生の元凶が戦後一貫して沖縄を植民地の様に統治、無法な軍事基地の建設・設置を推し進め、沖縄が本土復帰を果たした後も尚、基地の固定化を当然の事の様に貫くと言う米国の暴挙がその引き金を成すものであり、又、それを許し続けている主に政府・自民党の重大な責任である事も明白である。事あるごとに【綱紀粛正】、【厳正対処・再発防止】などと白々しい事を口裏合わせの様に繰り返して来たがこうした犯罪の抑止には決してならない事が今回も又、言い逃れ出来ない状況だと言う証拠となって裏付けられたのだ。治外法権的な日米地位協定は米国人犯罪者の格好の隠れ蓑となりその壁に阻まれ今まで何人もの沖縄の人々が…いや日本人が戦後71年の長きに渡り如何に苦しめられて来た事か!。安倍晋三もいやしくも日本の総理大臣なら少しは胸に刻んでみたら良い!。まぁ~しかしこの男がそんな玉でない事は言わずもがな!今更言うに及ばないが…!。さて今年のサミット本会合では何がどう話し合われ合意されるのかは知らないが、いずれにしても世界の政治・経済・災害対策から地域紛争の解決に至るまで私には何も期待出来るものはない。だいいち、良し悪しに関わらず国際政治状況を広く鑑みた時どう考えてもこの国際会議にロシア・中国が加わっていない事は片手落ちを通り越して実に不思議な話である。従ってG7は最早形骸化の一途をたどり国際政治をリードする力量を完全に失ってしまったと言う事だ。そして27日のオバマ大統領、広島訪問を持って当面の主要外交日程は終了、そして通常国会閉幕。安倍晋三の心は既に直近の参院選に向けられている筈に相違ない。どうやら衆参ダブル選を実施する方向は回避する様だが、ここにも又、安倍晋三の「したたかさ」が垣間見て取れる。相変わらず相当に高い内閣支持率を背景とし、それを根拠にダブル選により野党共闘の戦力を削ぎ衆参で多数を占めると言う思惑は現情勢を鑑みれば必要不可避とはならないと踏んだのだ。参院選単独でも充分勝てると…!アベノミクスの失敗を自ら明らさまにするが如き消費税再増税の来春実施を事実上凍結する方向で調整に入っていると言うのも所詮、参院選目当てのごまかしではあるが、さてそれをどの様に選挙戦略に織り込むのか6月1日には記者会見がある様なので、じっくり又、彼の小理屈を一応は聞いてやろうと今は思っている。熊本・大分の大規模地震後の迅速な復旧対応が迫られる今、又ひるがえって沖縄の重大事案の抜本的解決・対応に向けての多重的なメッセージetc、何一つ今の安倍晋三からは聞こえて来ない。憲法を踏みつけにして平和主義を崩壊に追い込み議会での小選挙区制によるまやかしの多数により【不埒な悪行・悪政】の限りをつくす安部暴走政治が今持って内閣支持率の高さに寄って支えられている事が私には全く理解出来ないが、それが事実であるのなら国民も相当舐められていると言う事になる。【奢れる者はひさしからず!。】高を括り参院選での勝利を疑わない安倍晋三に私は絶対に【名を成さしめさせてはならない!】…っと思っている。【奢れる者.安倍晋三】に真の鉄槌を下し民主主義の何たるかの芯を見せつけてやる事が今、必要不可欠なのだ。【国民よ!勉強したまえ!】野党共闘の進捗に寄って【安部独裁政治】を決して許さない方向性はしかと示されている。それを後押ししたのは善意の【市民運動】に他ならない!。我々は今まさに立憲主義を取り戻し平和国家を再構築しなくてはならない。その一点にこそ思いを込め、来る参院選の投票に臨む心構えが必要となる。この夏、日本の未来が決まる。そう!決して時代を後戻りさせてはならない。
(ルチアーナ筆。)