見誤らない事こそ…”。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

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40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
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今般の衆院北海道5区補欠選挙の結果は私の様な【安部暴走政治】に一貫して数多警鐘を鳴らし続けて来た人間に取っては誠に残念無念な結末となったのだが、しかしここから見出せた諸々の検証結果を総じてそして冷静に見つめると現状の【安部一強】状態を打破し政治的光明を導き出す方向性がくっきりと浮き上がって来る。種々の要素を鑑みて言えばその方向性には二つの大きなポイントがある。その一つがあれだけ盤石と言われた安部政権の政策軸であったアベノミクスの崩壊がある。デフレ脱却と日本経済の好循環を謳い文句にGDPを押し上げ、輸出産業を活性化し円安による企業収益の増大をもたらす事に傾注した3年余の安部政権の経済政策、ワイングラス理論で注ぎ込まれた上段のグラスからやがて連動して下層にまで普くワインに例え、必ずや不況の波を断ち切ると確約した安倍晋三の思惑は今や完全に破綻してしまった。注ぎ込まれたワインは上段に陣取る大企業と言うウワバミに全て飲み干され国民・労働者と言う下層には雫一滴届いてはいない。なりふり構わぬ日銀の金融緩和策も功をそうさず、これまさにアベノミクス不況の新たな蔓延につながったと断じざるを得ない。経済優先のツケは社会保障や子育て合わせて雇用などに大きなシワ寄せを生み問題化、大企業への利益優先が飛んでもない格差社会とその歪みを作り出したのである。そしてこれに今ようやく国民の眼が注がれ始め安部内閣の【失政】の最も顕著な表れとして捉えられる様になって来ているのである。こうした状況において今般の補選で最も特徴的であったのが俗に言う無党派層の投票行動に見て取れる。安倍晋三流の経済政策に批判的である無党派層の今最大の関心事は社会保障の充実である。この流れが無党派層の何んと七割の人々に【非自民】票を投じさせる事に結び付いたのである。アベノミクスの失敗とその害悪への鋭い批判が先ずは【自公】対【野党共闘】という構図の中で鮮明に浮き彫りになった事、これこそまさに重要なポイントの一つなのである。二つ目のポイントは勝利は逸したとは言え本補選で成し遂げられた【野党共闘】の成果である。共産党が加わった共闘はコアな保守票が逃げてかえってマイナスだなどと当初、何んの根拠もないネガティヴキャンペーンが引かれたものだが完全にこれは払拭された。票は逃げるどころか多くの浮動票の集約に繋がり自民党に当選は許したものの大きく肉薄する結果を作り出したのである。いわゆる共産党アレルギーそのものが皆無かと言えばそれはそうとはならない現状はまだまだ変わらないが、この成果を充分踏まえたならその難点をどう克服し、より前向きな方向を導き出すかを思考し実利とするかはまさに政治変革の重要なポイントなのだ。以上指摘した二つのポイント、集約すれば即ち安部政治に対する国民の不満・不安を野党共闘の枠組みを強固なものとし、確実な受け皿として提示して受け止めそれを市民運動と連動させる事により北海道5区の衆院補選での流れを実質的な結果に次は必ず結び付ける事が可能となると言う認識を持つ事だ。そしてそれを分かりやすく国民に訴えかける。ここでの機動力の発揮こそ今夏の参院選の投票率を引き上げる為の素地ともなる。無党派層の意思は今、確実に【非自民】へと歩み出しつつある。【安部暴走政治】を追い詰めるチャンスは喫緊に迫っている。それを逃しては断じてならない!。ただ唯一懸念される事は無党派層の三割弱の票が依然として当選した自民党候補に投じられたと言う事だ。しかもその大半が若者・若年層であると言う事には私も些か驚きを禁じ得なかった。元々組織票で自公・新党大地「自民党候補」はトータルで【野党共闘】陣営を上回っている。それに三割弱の浮動票を上積みし、やっとの思いで当選した訳だが投票率がより高く推移し尚一層浮動票が動いたらこの結果は全く違うものになっていたに違いない。そこで国民諸氏、特に若年層の有権者の方々に申し上げたい!。社会進歩を希求する事は第一に民主主義の絶対的擁護が肝要である事を強くご理解願いたいのだ。今、安部政権がやっている事は安全保障分野においても経済・福祉・介護・雇用・医療etc全ての問題で立憲主義を放棄・軽視する独善的な手法に猛進している。ここに目を見据えて注目願いたいのだ。それさえ踏まえていれば次期国政選挙「参院選」で如何なる投票行動が正しい選択かが間違いのない判断として捉えられる筈である。選挙で一票を投じる事こそ我々の出来うる唯一最大の政治行動である。そこで事の本質を【見誤らない事】こそ【将来に禍根を残す】事を回避する大きなまさにターニングポイントとなるのである。そしてそれを万人が決して忘れない事である。
(ルチアーナ筆。)
★戦争法の施行に伴って
海外派兵の準備は日々
進んでいる。
私は戦後71年たった今、
自衛隊員が他国との紛争で
命を落とす戦後初めての
悲しい事態を
決して見るのも聞くのも
嫌である!。
それを未然に防ぐ手段は
唯一つ、安部内閣を
退陣させる事しかない!。