右傾化”危惧される事…!。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

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40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
クロス小説 ミューズの声を随時掲載中です。
こちらもご覧頂ければ幸いです。

我々音楽家がその活動において最も重要不可欠な要件は何か?…っと問われれば私は躊躇なくそれは【自由な発想とそれを体現する為の制限なき社会環境】と答えるだろう。私はこのブログで今迄も何度となく指摘して来たが音楽と言う人の心にダイレクトに語りかける積極的芸術は時として一気に人心をあらぬ方向へ引きずり込む事すら可能な大きな危険を【美】と純粋な表現と言う最も清しい要素と共々合わせ持つ実にデリケートなものなのだと言う事を一時も忘れてはならないと認識する事が重要かつ肝要なのであると思う。かの大戦の只中音楽家に限らずあらゆる芸術・言論・表現に関わる生業人は軍事独裁政権下、全てが統制され戦争遂行の広告塔としてとことん利用されたのである。そこでは自由な発想も表現も一切許されず、ひたすら国威発揚に貢献する事を強いられ【お国の為に血を流せ!】【鬼畜米英】を合言葉に若者を戦場に駆り立てる事のお先棒を担がされたのであった。そして当然これに抗えば当局の厳しい弾圧にさらされ命をも奪われるまさに【暗黒の世】が戦前戦中の我が国には蔓延し常習化されていた。1億総マインドコントロール!。誰もがそうした狂った国是を標榜し疑う者とていない恐怖の世界。それがかつての日本の姿であった。あれから数えて70年、戦争の惨禍を経て今また、世情は何やら【かつて歩んだあの道】に回帰させようと企む政治勢力の台頭があらわとなって眼前にその危険な影を落とし始めているやに思えてならない。我が国は戦後、焼土と化したその悲惨な現状から弛まぬ国民の努力により輝かしい復興を成し遂げる。そしてそれは一重に戦後日本人が心に抱いた絶対的価値観である平和・自由・民主主義と言う憲法の大原則の上に築き上げて来た統合の意志から発せられた結果だと私は固く信じている。ところがそれを【戦後レジュームからの脱却】などとお門違いの妄想にかられ歴史回帰の悪道へと引き返えさせようと躍起になっているのが安倍晋三率いる自民党なのである。彼らの野望は憲法を改悪して自衛隊を軍隊へと改編。戦中思想の復権を目論み民主主義を徹底して空洞化する事にある。自由な意思表示も表現も又、あらゆる権利、取り分け知る権利を圧殺して国民の目・耳・口を塞ぎ、統制社会の再構築を企むこうした思惑は秘密保護法の成立から1年余を経て目に見える形としてその有り様が顕著となっている。【国連の表現の自由に関する総合査察・12/1から12/8までの予定であった。】も直前になって日本政府の要請により視察団受け入れは拒否となった。こんな事は普通先進国ではまずあり得ない事なのだが安倍内閣はそれを平気でやってのけるのだ。余程後ろめたい事があるのだろうと疑いは深まるばかりだ。先日会計監査院も特定秘密に指定されれば全てが秘密のベールに閉ざされ我々国民の血税が不当に使われていても適切なチェックがほぼ不可能となりかねずこれを放置すれば明らかに憲法違反となる旨、政府へ上申した事が報じられたが今だこれに対する政府側からのコミットはないと聞く。こうした一連の動向はこれすべからく日本政治の【右傾化】が成せる技だ。だがこんな事をこれ以上放置していて良い筈はない!。大袈裟な話では決してないのだ。自公やおおさか維新などの反動右翼連合にもし来夏の参院選で万が一にも大きな勝利を与えたなら勢い彼らは一気に改憲を発議するだろう。【右傾化とそれによってもたらされる危惧の念!。】それを我々国民は一人一人が共通の懸念として心に刻み【戦争礼賛】の意思をあえて隠そうともせず【安全保障の枠組み強化】などと嘘ぶく安倍晋三とその一派に来夏の参院選で我々は民主主義の名において強烈な鉄槌を持ってこれを排除する。それこそが求められる最大の課題であろうと思うのである。政治の右傾化!それはまさに【戦争前夜の悪魔の声】に他ならないと言う事を我々はゆめゆめ忘れてはならないのだ!。
(ルチアーナ筆。)