奇妙で晴ればれしい…!。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

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40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
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慶応義塾大学名誉教授である小林節氏は先の国会における参考人意見聴取において戦争法案は明確に憲法違反であると断じ、この法案の危険性を明らかにする契機を作り世論に大きな旋風を巻き起こすきっかけを提示した憲法学者の一人であるが元々はいわゆる改憲派の論客であった事でも知られている。しかしこの度、強行成立されたこの戦争法は憲法の解釈をその時々の政権が勝手気ままに変更して我が国を戦争当事国と成す事を是認すると言う意味で立憲主義を放棄するとんでもない法律でもある事から小林氏の持論である憲法を然るべき手続きにより改正して行う正規の法体系順守の趣旨を遥かに逸脱している事を持って憲法違反と断じ、その成立に強く反対したと言うのがその経緯なのだと聞いた。この様に本来、憲法改正論者であり自衛隊も日米安保も肯定している保守派の憲法学者ですら今般の安倍政権の一連の策動には平和国家の根幹を揺るがす恐れありと言う思いが溢れているのが現状だ。そしてその小林教授が今般社会派アイドルグループ【制服向上委員会】とコラボ集会を催したと聞いて驚愕した。【制服向上委員会】と言えば共産党の会合に招待されたり反原発や体制批判を正面に打ち出したオリジナルの歌を歌ってまさに特異な存在感を呈しているアイドルグループでありコアなファンが結構な数いるのだとも聞いてはいるが、そのグループと保守系憲法学者の小林氏がコラボするとは、これも時代の流れなのであろうし又ある意味、それ程までにせっぱ詰まった状況が戦争法撤廃の為の運動をあらゆる角度から後押ししている。それが今日の我が国の憂うべきあり様を物語る証でもあるのだろうとも思う。ステージでは【制服向上委員会】のメンバーによる反原発ソング、続いて、諸悪の根源は自民党と言った様なすこぶるドラスティック歌詞の歌、平和憲法は私達の宝…っと言った様な護憲ソングが次から次へと歌われその後、小林節氏の講演が行われたとの事だ。小林氏曰く『彼女達の歌は誰かに歌わさせていると言った様な悲壮感は一切なく社会動勢をしっかり勉強把握して主体的に表現する感性が確かな形で表出していた。』…そうだ。又、小林教授は講演でこう説いたとも聞いた。『今野党は本気で共闘しなくてはならない。それに消極的な【共産党と組んだら母屋を乗っ取られる】…っと言っている人々に私は言いたい!今我が国は安倍晋三に乗っ取られている。どう考えても安倍晋三より共産党の方が良いだろう(ましだろう。)』…っと。保守派の論客から言い放たれたこの言葉!。何んとも【奇妙】ではあるが又、反面何故か【晴ればれしい】思いにも駆られた。【小林節氏&制服向上委員会】何んとも【奇妙で晴ればれしい】コラボ!…のリピートは果たして実現するのか否か?。ほんの少しばかりではあるが私も又、気に留めておく事にしようと思う。
(ルチアーナ筆。)
★もう一度持論を
申し上げる。民主・共産の
共闘と選挙協力はどだい無理で
ある。それを勧め様とすれば
かえって混乱を招く。
やらぬが花である!。