立憲主義崩壊の恐怖 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

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戦争法案は今まさに現実の形として我々国民の命を蝕む寄生虫の様に重くのしかかろうとしている。最早時間の問題である。大多数の国民の反対意見・意思を完全に無視しアメリカが引き起こす戦争の片棒を担ぎ戦後築き上げて来た平和主義の根幹を根こそぎ覆し敵対憎悪の只中に我々善意の国民を引きずり込もうと画策する安倍晋三率いる自公暴走内閣の横暴は数を頼んだ民主主義破壊の暴挙に他ならない。そしてそこには我が国が世界に誇るべき憲法の主権在民、基本的人権、平和主義と言う憲法三原則を乱暴に踏みにじり近代国家としての基本、立憲主義を崩壊に導く手段を選ばぬ安倍晋三の独裁的政治思想が介在している事が今や明白なったのだ。かつてヒトラー率いるナチスは第一次世界大戦の敗戦により疲弊したドイツの経済復興を掲げ弱体化した共和制にクサビを打ち総選挙でひとたび勝利するや大統領のお墨付きを元に世にもおぞましい全権委任法の成立を強行、まさにドイツの政治の中枢にナチスに直結する翼賛機構を巧みに作り上げワイマール憲法を完全に破棄、立憲主義の原則をこっぱ微塵に打ち壊しヒトラー自らは大統領と首相を兼ねた備えた絶対権力者たる総統に就任、強固なナチス独裁体制を確率していったのである。そしてこの後は最早言わずもがなであろう。欧州全土にはナチスの台頭による人権抑圧ホロコーストの悲劇が生まれ、人類史上稀に見る激烈な戦禍と、いく百万の人々の犠牲がもたらされた事か!それはまさに想像を絶する人類の悲劇だったのだ。そこで振り返って安倍晋三が今やろうとしている事はどうか、この歴史上最悪の政治独裁者ヒトラーとどこが違うのか?
流れの差こそあれ殆ど【同じ穴のムジナ】ではないか!9割近くに登る憲法学者がこの戦争法案を憲法違反と位置づけ、複数の歴代内閣法制局長官も憲法違反は否めないと証言しているのに…だ。自己流の屁理屈を盾に憲法違反、違憲立法の成立を企むとは。安倍晋三の狙いはただ一つゆくゆくは憲法9条を改悪して名実共に自衛隊を国防軍に改編、成人男子には必ずや兵役義務を課し戦争遂行を平然と行える様この日本と言う国が歩んだ平和主義の理念を泥まみれして踏みにじり軍事国家を目指す事が最大の狙いなのだ。既成事実を作り出し理屈は後で付け加えれば良いと言うのが総じて独裁者の取る手法である。安倍晋三の下【立憲主義崩壊】の時は刻々と迫り来る。そして我々国民が【恐怖】に慄く日の到来も近い。これは決して大袈裟な話ではない。政党政治が辛うじて保たれている内に何んとかしなければ明日の日本はないものと思う。国民は今こそ目を見開いて真に国を救うもの滅ぼすものを見分け次期国政選挙で戦争させない勢力の躍進の為、自らの意思を投票用紙に込めなくてはならない。それが未来への我々の義務、責任に他ならないものと私は今、まさに確信している。
(ルチアーナ筆。)