勉強をさせればさせるほど成績が下がるという謎について | 中学受験国語を爆上げする教室「パワー読解 パワー速読」Ⓡ

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今津です。

新宿で書いています。



「勉強をさせればさせるほど、なぜか成績が下がっていく」

こんなお子さまをお持ちの方はいらっしゃいませんでしょうか?

通常、勉強をすれば成績が伸びるはずです。

でも、不思議なことに下がってきた。

きっと、勉強量が不足しているからだ。

よし!今の勉強よりもさらに頑張ってもらうぞ!

そして、ますます成績が下がっていく…

こんなことになっているお子さまがいらっしゃいます。

不思議に思われるでしょうが、私から見ると成績が下がるのは当たり前だとしか思いません。

なぜか?

それについて書いてまいります。

かつて受験戦争で勝ち抜いてきた経験を持つ保護者さまに多いのが、「勉強はやっただけ力になる」という考えを持つ方です。

やればやるだけ成績が伸びて「合格」を勝ち得た経験をお持ちの方です。

まさに正論といえます。

が、しかし、おひとりおひとりにとって、適量が違います。

たとえば、問題を10題解いたとしましょう。

Aさんは問題の内容がちょうどわかりやすく、スイスイ解いてあっという間に10題解いてしまいます。

Bさんにとってその問題は簡単すぎて勉強した感じがしません。

ところがCさんにとっては問題が難解すぎて、3題解くのがやっとだったとします。

100人いて100人全員がAさんのような人だったら何の問題もないのですが、実際はそんなことないですよね。

学年が上がるにつれ、Cさんのようなお子さまが増えてきます。

勉強の内容が難しくなるからです。

一方、Bさんのようなお子さまも一定数存在します。

Bさんの状態は理想かもしれませんが、Bさんにとっては現状はとてもつまらないと感じているに違いありません。刺激がないのです。

その場合、Bさんには10題ではなく同じ時間で15題をこなしてもらうことを考えたりします。

Cさんのようなお子さまの状態がみなさまのお子さまの中で多いのではないでしょうか?

すなわち、成績が思わしくなく、困っているお子さまです。

その状態のお子さまをどうするのか。

たいていの場合、勉強の量が足りないと思われているに違いありません。

それは、半分正解で半分間違っています。

勉強の量が足りないのではなく、「考える時間と深さ」が足りていないのが成績低迷の原因です。

そのようなお子さまに勉強の量を求めると、とたんに勉強の質が低下しだします。

勉強が作業と化します。

大昔、ながら勉強をする人が多かったです。

ワタクシもしたことがあります。

大昔のながら勉強は、ラジオを聴きながら勉強をする人が多かったです。

ラジオを聴きながら難しいことをああでもない、こうでもない、と考えられるでしょうか?

できなかった人が多いでしょう。

ワタクシの友人のお兄さんで、常にラジオを聴きながら勉強をして現役で京都大学に進学した人がいますが、これは例外だと思います。

お兄さんいわく、ラジオのおしゃべりを聴きながら勉強すると、眠くならないのだそうです。

これはラジオを聴いているのではなく、おそらく生活音の一つとして聴いていると考えられますし、そもそもそのお兄さんはちょっと変わっていますから、凡人は真似をしないほうがいいです。

通常はおしゃべりを聴いてしまい、考えることができなくなるはずです。ただ手を動かしているだけで頭がたいして動いていません。要するに、作業と化しています。

音楽を聴きながらの勉強も、歌の入っているものは同様に作業となってしまいます。

また、必要以上に量が多くなると、こなすだけが目的となってしまい、勉強が作業となる可能性が高くなります。

勉強をなぜさせるのか。

一つは必要な知識を頭に入れていってもらうためです。

もう一つは、なぜそうなっているのか、思考を巡らせることです。

この思考を巡らせることは、傍から見ていると何もしていないようにしか見えません。

しかし、これが一番大切なことです。

思考を巡らせることができるようになるためには、一定の訓練が必要です。

だから勉強をするのです。

勉強をするとは、すなわち思考を巡らせることです。

思考を巡らせるためにはその「材料」が必要となります。

それが知識です。

知識は外から注入しない限り、中から産みだすことはできません。

昭和の勉強は知識偏重でした。

今は知識が必要なのはもちろんですが、思考を巡らせることを重視しています。

そのことをわかっているセンセーは、量を追わずに考え方を指導します。

学年が上がるごとに成績が下がっているお子さまは、一度その視点でお子さまの学習をチェックしてみてください。

 

 

 

※この記事をYouTube動画でも配信しています。みなさまラジオのようにお聴きになっていらっしゃいます。よろしければどうぞ。

 

 

 

 

 

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