こんにちは。
東京 大阪 名古屋の中学受験国語塾
パワー読解 パワー速読®
今津です。
大阪・十三で書いています。
ここ数年で注目されはじめた学校の中に、従来にはなかった教育スタイルが出てきています。
それを今回取り上げてみたいと思います。
従来の教育は、クラスの中で黒板に向かって机を並べ、一人の先生の話をひたすら聞くというスタイルでした。
また、教科も算数とか国語とか、そのような形で分けていることが普通でした。
近年、今までの形に捉われないユニークな発想での教育方法が注目されています。
STEAM(スティーム)教育です。
今回は、STEAM教育とは何なのか、またSTEAM教育を行っている私立中を首都圏・関西でいくつか取り上げてまいります。
【STEAMって何?】
ざっくり言えば、先生の話を黙って聞いて、ひたすら板書をノートに写したり問題を解いたりする授業ではない、という形の指導をさします。
もう少し踏み込んで話をします。
従来のような受け身スタイルの指導は、大人数に向かって一定の物事を伝えるのには都合がよいのです。
言葉を選ばずに言うと、軍隊スタイルです。文句を言わせず、一人の指導者が大勢を束ねている姿です。
また、文句も言わずに同じ場所で黙々と作業をこなすことをします。他人と違うことを発言したり行動することは基本的にダメです。
20世紀はそれでよかったのかもしれません。
勤勉さ・正確さ・忍耐力などが求められており、そこには想像力や自らが自由に動いて何かを得る力は求められていません。
他人と違うことをしていると、怒られていたのです。
しかし、今はどうでしょうか。
そのようなことは機械に任せればいいのです。
工場でのモノづくりにおいて、業種によっては違うところもありますがたいていの場合は機械が黙々と作業をしており、そこに人間の姿は見えません。
2024年現在では、その流れがオフィス内にも広がりつつあります。
また、従来ならば算数は算数、国語は国語、といった形で内容を割っていたのに対し、それでは対応しきれない事柄が増えてきました。
算数っぽいけど国語だったりとか、国語っぽいけど理科だったり。
それらの問題を解決し、新しい形として登場したのがSTEAM教育です。
STEAMとは、Science(科学)、Technology(技術),Enjineering(工学),Art(芸術),Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた言葉をいいます。
基本的には論理的思考力や問題解決能力を養うための教育です。
論理的思考力を身につけるには算数(数学)が一番近道です。
しかし、論理的に物事を考えたり表現するのに、何も数式だけで行う必要はないはずです。
芸術を使って表現したり、根拠を説明するのに技術や科学が必要だったり、答えを提示するのに工学が必要だったりします。
今まではそれらが別々だったものを、すべてを横断して使う力を養うのがSTEAM教育です。
そして、それらを受け身で学ぶのではなく、みずからが動いてはじめて学んだり答えを出したりできるのが従来の教育とは違う点です。
世界的に注目されはじめているSTEAM教育ですが、まだはじまったばかりで具体的に行っている学校は数少ないのが実情です。
【STEAM教育を行っている首都圏の私立中5つ】
『玉川学園中学部』
東京都町田市にあります。
玉川学園は文科省からSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されている学校です。
文科省から特別な予算が割り振られ、先進的な理数教育を行う学校をいいます。
通常は「高校」に指定されるのですが、玉川学園の場合は中学部も指定されている点が他のSSH指定校とは違う点です。
SSH指定校になっているメリットを十分に使ってSTEAM教育を推し進めているのが、玉川学園中学部といえるでしょう。
『文化学園大学杉並中』
杉並区にあります。
ちなみに文化学園大はウチの新宿校からメチャクチャよく見える場所にあります。
この学校ではSTEAM教育に加えて課題解決型学習を推進しており、生徒みずからが設定した課題に取り組んでいます。当然ながら教科横断的な学びを実践しているのがこの学校の教育です。
企業や大学、NPOなどと連携しSTEAM教育をますます深化させており、ここ数年特に注目されている学校といえるでしょう。
『聖徳学園中』
武蔵野市にあります。
コンビニ経営シミュレーションでは、立地や曜日、季節などを考慮した上で商品の発注数を推測して利益の最大化を目指したりしているようです。
また、クレイアニメーションを行っています。
クレイとは粘土のことで、アニメを作成するためにシナリオを書くのですが、ここでは国語の力が必要ですし、クレイを形にするために美術や物理などの学びができます。
これらを通して、答えがいくつもあるなかでどのように問題解決につなげていくかを学んでいます。
『工学院大学附属中』
八王子市にあります。先日もここでこの学校の紹介を行っています。
理系大学附属らしく、3Dプリンタや3Dスキャナ、大型モニターを完備しており、それらを駆使して考えたことを実際に形にしてみるなど、まさにSTEAM教育のど真ん中を突き進むような学びを得ることができます。
教育用のマインクラフトを使用し、学校の校舎を建設したりゲームをプログラミンするなど、とても魅力のある講座がたくさんあります。
『芝浦工業大学附属中』
工学院と同様、先日紹介した学校です。
入学直後から芝浦工大の特別授業がスタートします。もう、ワクワクしかありません。
工学ワクワク講座では、スパゲッティを使って「強度を強くする構造」について学んだりするなど、まさにSTEAM教育ここにあり、です。
【STEAM教育を行っている関西の私立中3つ】
『常翔学園中』
先日も紹介した学校です。大阪市旭区にあり、大阪工業大の付属校です。まさに大工大の敷地の隣に位置します。
学内では「常翔STEAM」と名付けられ、理系大付属にしかできない学びを実践しています。また、STEAMの中の一つであるArt(芸術・リベラルアーツ)も力を入れています。
リベラルアーツとは、ものすごくざっくり言うと「一つではなく、たくさんの視点を持って物事を見ること」、まさにSTEAM教育の根幹中の根幹的な考え方をいいます。
ただただ興味の赴くままに好き勝手に勉強させるのではなく、あえてそれをきちんと授業で取り上げているところに、常翔学園のSTEAM教育への力の入れようがうかがえることでしょう。
『京都先端科学大学附属中』
京都市右京区にあります。
ここの学園の理事長は永守重信氏。NIDECの創業者です。
もともとは京都学園中・高校だったものを、学校法人永守学園に改組して現校名に改められたものです。
それ以来、一線を画すまさに名前通りの先端を走る教育に邁進しているのがこの学校です。
この学校のSTEAM教育の特徴は、A、つまり芸術にちからを入れているところです。
年に1度、中学全学年と先生たちがひとつの作品を創る「中学生全員アート」、美術・デザイン・写真、音楽、舞台、書道などの作品を生徒から募り「アートコンペティション」を行っています。
また、総合的な学習の時間において「地球学」を学んでいます。そこでは地球環境保全や多文化理解、世界平和、などを学習しています。
従来の京都学園時代は正直なところどこにでもある学校でしたが、教育内容の充実や先進的な取り組みが知られはじめ、この学校を志願するお子さんが増えています。
『関西学院千里国際中等部』
大阪府箕面市にあります。関西学院は「かんせいがくいん」と読みます。
そう。関西学院大の付属校の一つです。
この学校もSTEAM教育を掲げている学校です。在学中にAI活用に関する最先端の研究に触れることができたり、関西学院大の学生と一緒に高大連携授業を受け、試験も同様に受けるなど、関学大の付属として最大限のメリットを活用しています。
また、「インテルSTEAM Lab」の実証研究校の指定を受けており、ハイパフォーマンスPCや3Dプリンタなど、他校ではあまりみられないような機器が充実しています。
【ご連絡】
ワタクシ、新宿と大阪・十三を行ったり来たりしております。が、月に1度、名古屋の教室にも顔を出して指導をすることにしました。
次は4月6日(土)午後6時に名古屋池下におります。
ぜひお越しください。
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