こんにちは。
先週の講座の後で、何人かの大学生の方から質問を受けましたが、その時に、コロンビア大学の大学院の話をさせていただきました。コロンビア大学のSchool of International and Public Affairs(通常「SIPA」と呼ぶ)の話をさせていただきました。ちょうど、昨日、良いタイミングで、SIPA出身の私の友人が電話をかけてきました。
彼は、UCLAで「International Development Studies」と「Latin America Studies」のダブル専攻をし、卒業しました。卒業後は、途上国を支援する関係の仕事につきたいと思いOxfam(日本語サイト: http://www.oxfam.jp/)に就職しました。2004年よりOxfamで働いていたましたが、2005年にハリケーン•カトリーナとリタが起こり、大きな被害をアメリカ国内にもたらした時には、国内支援活動でも活躍してました。
将来的には、南米を中心とした途上国支援の仕事により深くつきたいと思い、スペイン、イギリス、アメリカの大学に出願し、コロンビア大学のSIPAに合格したので、Master of International AffairsかMaster of Public Administrationで、より深く途上国支援、開発経済等を学ぼうと思ってました。ところが、入学前に、途上国の現状を見るために、南米を旅行した際に、政治汚職等、まだまだ解決までほど遠い現状を見て、「Instead of saving the world, I should save myself first」と考え、入学の一ヶ月前に、自分が将来やることを考え直しました。
そこでプログラムを見直した所、コロンビア大学のSIPAでは、Master of International Affairs (MIA)でもMaster of Public Administration(MPA)でも、International Financial and Economic Policyを専修することができることを発見しました。その場合、MIA with International Financial and Economic Policy concentrationかMPA with International Financial and Economic Policy concentrationとなります(参考:http://www.sipa.columbia.edu/academics/concentrations/ifep/index.html)。そこで国際金融を学び、2年後の2009年に卒業し、その後、ウォールストリートのゴールドマンサックスへ入社。現在は、UBSに転職し、途上国のソブリン分析等を行っております。
私は彼が在学中に遊びに行った際に、授業を忍び込ませていただきました。その内の一つの授業の教授が、かつてみずほ証券で働いていて、現在は、ニューヨークでヘッジファンドの現役経営陣の方で、挨拶もさせていただきました。やっている授業と言えば、CAPMやSML等、普通、日本の金融業界であれば、新卒で習うような内容でしたので、それほど難しいとは思いませんでした。しかし、彼のように、大学院入学前まで金融の経験がない人でも大学院に来て、金融を学び始めるので、数学のレベルの低いアメリカではそこまで掘り下げる必要があります。実際彼も、大学時代は微分積分はほとんど理解してなかったです。
ちなみに、卒業時、そして転職時にニューヨークにある日本の金融業界の面接等も受けたのですが、全部落ちたようです。おそらく理由は、大学院以前の経験に金融経験がなかったからではないでしょうか?しかし、外資系は、ソブリン分析を行う場合に、途上国の政治的知識等も使えると思い、むしろ、大学院でどのようなことをやってきて、そして、ポテンシャルがどの位あるかで判断して、採用したと思います。典型的な外資と日系の採用基準の違いだと思います。現在は、彼はUBSで活躍しております。
コロンビア大学のSIPAは公共経済学等を勉強したいと思った人でも、国際金融への転身が可能という所が面白い仕組みになっていると思います。大学院の中での専攻変更が可能なのです。そして、これらの国際金融関連のクラスは、MBAのクラスと同じクラスがあります。よって、MBAと同じことを習っていることになります。実際、SIPAでは、後一年多く授業を取ると(合計三年になりますが)、MPA or MIA + MBAのDual Degree(=二つの学位を取得)することができます。彼の心残りは、後1年やってMBAも取りたかったと言ってました。
SIPAは世界中から学生が来ております。ニューヨークの中心地で勉強するのですが、夏休みにフルタイムインターン、通常学期でもパートタイムインターンをウォールストリートの金融街でできますし、また、多くの国際機関が集まっているため、そこでのインターンや就職のチャンスがあります。そういった意味でSIPAを是非、日本の皆様にも選択肢として考えて欲しいと話しておりました。いつか、レッドゲートの企画で、彼をゲストスピーカーとして来てもらうことも可能ですので、その時にはまたお知らせ致します。
SIPAのプログラムはお勧めですが、私から、それ以上に大事と思うことは、一見、SIPAのようにプログラムの名前からでは、公共経済学しか勉強できないように見えるプログラムでも金融を勉強することもできます。それゆえ、学校のプログラム名だけで判断せずに、プログラムの中身までよく見ることが必要になると思います。
来月のビジネススクール講座の申し込みが始まりましたが、是非、次回の講座ではこうしたプログラムの見分け方等もお話できればと思います。
来月講座の申し込みはこちら↓
http://red-gate.jp/
(東大構内で講座を開き、東大のイメージが強いですが、前回も東大生以外の大学や社会人の方も参加されました。今回はビジネススクール講座ですので、社会人の方も是非是非遠慮なく参加ください)
Red Gate 東大