
直管マフラーの爆音にお悩みの日本全国のモターファンの皆様、
朗報です。
パワーを犠牲にせず、爆音を一瞬で黙らせる方法をお教えします。
アペックス ECV(エキゾーストコントロールバルブ)

パイプの中のバルブをワイヤーで引っ張って、
閉じたり開いたりする事で音量をコントロールする
ウルトラ原始的な理論で作られた装置なのですが
今回紹介するひと工夫でプリウス並(当社比)に静かになるのです。
使用するのは、φ95パイプタイプ 155-A021(↓これ)

定価\19,000
ECVシリーズの中でバルブ径が一番大きく、
排気抵抗を最小限に抑える事ができます。
ポン付け可能なフランジタイプの設定もありますが、
径が小さくてパワーロスが大きいのであまりお勧めしません。
今回紹介するひと工夫
それは
ワンオフバルブへの交換です。
既製品のバルブ外径は、φ91.0(↓これ)

パイプ内径がφ93.6なので、パイプとバルブの片側隙は1.3mm、
隙間面積は377mm^2(φ21.9相当)もあるため音が漏れてしまい、
なかしんのマフラーにも既に1個装着されているのですが、
期待するほど静かにはなりませんでした。
そこで、隙間をギリギリまで狭くしたワンオフバルブ(↓これ)

に交換するのです。
(先日の日記で取挙げたあの図面は、このバルブの図面です)
上の既製品のバルブと比べて、外周の隙間が小さい事が
お判り頂けるかと思います。
ワンオフバルブの直径は、φ93.0、
パイプとバルブの片側隙は0.3mmまで攻めています。
(問題なくスムーズに動作しますが、これが限界でしょう)
しかし隙間面積は88mm^2(φ10.6相当)なので、これだと
排ガスが殆ど通らずエンジンがかからないかもしれません。
そこで、バルブの中央寄りにシャフトを避けるようにφ10の穴を空けましょう。
「えっ?穴開けたらせっかく隙間減らした意味なくね?」
と思ったあなた、
いい質問です。
迷惑な重低音はパイプ壁面に沿って流れるので(注)、
同じ面積の隙間なら、より中心に近い方が消音効果が高いのです。
(注:マフラー開発この道10年のなかしん独自理論です。)
能書きはこのくらいにして、
マフラーへ装着しましょう。
形状からお察し頂けるように、
一度マフラーをぶった切って溶接する必要があるため、
溶接機を持っていない方は溶接機を別途お買い求め下さい。
なかしんが使っているのは、
スター電器のアーキュリーSAY-120

ガスシールド半自動溶接機ながら、
家庭用100V電源でも使えるので、かなりお勧め。
とても重宝しています。
一家に一台、溶接機。
↓これが装着前。

(中ほどのECVが、昔装着しあまり静かにならなかったやつ)
↓これが装着後。

黒いのは防錆塗装です。
コントロールレバーは運転席に取付けます。
↓これがバルブ全開(爆音の時)、

↓これが全閉(プリウス並(当社比)の時)。

ちなみに、付属のケーブル(2m)だと長さが足りないので、
別売りの3.5mのケーブル(155-C002 定価\8,000)を使ってます。
効果のほどは、
メタルクラッチのシャラシャラ音の方がうるさいくらい、
静かになりました。
機会があれば騒音値を測定してご報告したいと思います。
ご相談は、ニコニコしんちゃん板金へ。

あなたの素敵なカーライフ(死語?)の一助になれば幸いです。
2011年5月4日 なかしん