「自信」第17節H金沢戦(後編) | がめがま。

がめがま。

仕方のないブログです。お許しを~。

ボールを保持した讃岐は最終ラインから攻め手を探る。左サイドの吉田源太郎にボールを預けると、そこに前川大河が近づいてパスを受ける。


闘っていて「コイツは厄介だ」と感じているのだろう。ボールを持った前川にはスルスルっと金沢の選手たちが3人も寄せてきた。




まるで肉食獣に襲われない距離感を保つカモシカのように、前川大河は距離を取りつつボールをキープ。


スッと前を向くと警戒心の塊のようだった冷徹なスナイパーの表情。


ぽーん。


浮き球のパスだ…





ここに岩岸宗志っ!!


素晴らしい!!





完全に背後を取ったが…草子のトラップが長くなり、相手GK上田樹に対応されてしまった。




しかし…


福島戦あたりから前川大河の進化が止まらない。

かつてゴリゴリのドリブラーから讃岐で華麗にボランチにコンバートされた渡邉大剛を彷彿とさせた。


上田のゴールキックからボールの奪い合いとなり、吉田陣平が足を伸ばして下川太陽に繋ぐ。


カウンターだ!




右に流れたじんぺーちゃんにスルーパスが通り、グラウンダークロス!




その先にゴールに飢えた赤星魁麻が待っていたが、山本義道の足が間に合ってしまう。




こぼれ球を太陽が回収、左サイドで繋ぐと岩岸宗志からクロスが上がる。


金沢勢が弾く、こぼれ球に内田瑞己のバイシクルシュートぉ!!しかしこれもブロック!!




跳ね返りを奈良坂巧が拾ってドリブル、PA内に侵入してスルーパスを吉田源太郎に通す。


げんたろーのクロスに岩岸宗志がループ気味のヘッドを狙ったが枠を外れてしまった。


波状攻撃はできているのだが…


うーん…




左サイドからの猛攻に懸命に耐えた金沢だが、代償を払うことになる。


ここで井上竜太が再び足を攣ってしまう。

金沢ベンチは交代枠を使用した。


【金沢①】

4 井上竜太 → 16 毛利駿也



讃岐も勝負に出る意思表示か、大野耀平を投入。


【讃岐②】 

19 赤星魁麻 → 22 大野耀平




この直後、杉浦恭平のパスをインターセプトした吉田陣平がボールをキープしながらPAに放り込む。


いいコース…


しかしターゲットの岩岸宗志には高さが僅かに合わず。


流れていったボールを右WBの小島雅也が拾った。

GKの上田樹に渡すと上田はロングキック。


加藤大樹が競り勝って杉浦恭平に繋ぎ、杉浦がドリブルを仕掛けたが奈良坂巧が対応。クリアする。


セカンドボールの奪い合いで吉田陣平に勝った毛利駿也が浮き球のパスで加藤大樹に繋ぎ、加藤がいいクロスを放つ。



ニアで宗近慧を釣ったのはベテランの杉浦。


クロスはファーサイドに飛び、深港壮一郎の背後をまんまと取ったのは梶浦勇輝。プレビューで要注意人物として挙げた選手だった。


完璧なヘディングシュートだった。


今村勇介も懸命に飛び込んで触ろうとしたが及ばず。


讃岐は痛恨の失点を喫した。




讃岐の選手たちの表情は青ざめていた。

体力的な厳しさも相まって、讃岐のパフォーマンスはガクッと落ちた。


サポーターのチャントも気持ち勢いを失ったかのように聞こえた。


タラレバは言っても仕方のないところだが、もしこの試合に長谷川隼といたなら、ペースの上げ下げ、パスを左右に散らして金沢の足を使わせるなど、試合全体を組み立てることができたかもしれない…そんなことを思いながら応援を続けていた。


ただ、金沢も体力の消耗で言えば讃岐より厳しかったかもしれない。


メンタルの落ちた讃岐。

スタミナの切れた金沢。


我慢比べのような消耗戦となっていく…


讃岐は2枚替え。


【讃岐③】

13 前川大河 → 4 竹村俊二

24 深港壮一郎 → 2 臼井貫太




前川は先週の日曜、水曜日とフルタイム出場し、ここでも85分プレー。過労死しませんように…


竹村俊二は久々の出場となった。


また、天皇杯で観戦した多くのサポーターから絶賛された臼井貫太が送り込まれた。


臼井貫太がCBに入ることで讃岐は瞬間4バックのような立ち位置を取って貫太を攻撃参加させた。








(また勝ちパターンのような展開のなかで負けるのか…)




嫌な空気のなかで俯かなかったのは交代で入っていたフレッシュな前の3枚だった。


89分、讃岐はCKを獲得。

吉田陣平がキッカーを務めてクロスを上がると大野耀平が叩きつけるようなヘッド!





しかし金沢のブロックにゴールを貫けない。





続けざまに蹴ったCKはこぼれ球を内田瑞己がミドルで狙うが大きく逸れた。




アディショナルタイムは5分。

1分ほど経過したところで今村勇介がゴールキックを蹴る。


例によって飛距離のあるキックを大野耀平が競り勝つ!


頭ですらすとそこに下川太陽が!


太陽、決めてくれーーーっ!!


DFをかわしながら放った渾身の一撃だったが、これも金沢の壁が立ちはだかった。


このまま讃岐は敗れた。

先週に引き続き、明らかに勝利に相応しい闘いを見せながら、終わってみればその手に勝ち点はなかった。








ほんの僅かなことなのだろう。


「その僅かな差が明暗を分けているのだ」


と言う人もいるかもしれないが…


天皇杯の試合後、川西翔太は


シュートは得点にならなければ50本打っても意味がない


と言い放った。


米山監督は


セカンドボールの奪い合いでムラがあるようでは勝てない


と指摘した。




それ以外で言うなら、守備→攻撃のスイッチが入ってからシュートまでをほんの少しだけスピードアップできれば景色が変わってくるように思う。


あとは米山さんも言われていたけれど、自信持ってプレーするしかない。


ただ、自信は持つものではなく身につけるもの。

身に付けるためには練習しかない。


奈良坂巧が試合後に残した言葉に悔しさと決意が滲み出ていた。


勝つチャンスはここ数試合たくさん作れている。でも、試合は負けている。何が足りないのか。普段やっていることしか基本、試合では出ないと思うので、もっと練習の厳しさ、レベルを上げていかなければいけない




『アイツらギリギリの試合を勝つようになってきたな』と思われるプレーをしていきたい




苦しい状況は続くけど、どうか文句言わずに「オレたちの選手」に付き合ってやってほしい。


支えてやってほしい。


我々はチームだから。

ALL FOR SANUKIなのだから。




※読みやすさを考慮して、選手名は敬称略としました。ご了承ください。 

 

 

↓カマタマーレ讃岐のHPはこちら!

カマタマーレ讃岐オフィシャルサイト

 

↓かまたまブログはここに満載で満開!

にほんブログ村 サッカーブログ カマタマーレ讃岐へ
にほんブログ村