讃岐は攻撃的選手交代。
【讃岐①】
8 森勇人 → 23 岩岸宗志
14 金井貢史 → 2 奈良坂巧
岩岸宗志はこの日がJデビュー。
正直なところ、今のFW陣に「不動のスタメン」はいない。
岩岸自身はスタメン争いを激化させることもできるし、不動のスタメンに辿り着くチャンスでもある。
また、奈良坂巧を投入したことでフォーメーションが3-4-3に変化。攻勢を強めようとしていた。
しかしここで得点を奪ったのは またしても長野。
讃岐のペナルティエリア手前でボールを回す長野は思い切って宮阪政樹がミドルシュートを放つ。
これがこぼれ、三田尚希がシュートを放ったが髙橋拓也が弾く。
今度はそのこぼれに進昴平がキッチリ詰めて4点目を手に入れた。
3点目を失ってガクッときていた讃岐。
このあたりのメンタルの強化も若いチームである讃岐の課題なのかもしれない。
なおも得点を求めるのか、長野は船橋勇真を下げて音泉翔眞を送り込む。
【長野②】
4 船橋勇真 → 18 音泉翔眞
音泉はそのまま船橋の守っていた右ウイングバックに入った。
このあたりでシュタルフ監督の声をDAZNのマイクがこれでもかと拾っていた。
審判に抗議…というか、ほぼ恫喝。
前半から執拗に繰り返され、その声は回数も増え、大きさを増し、遂には主審から注意されるシーンもあった。
聞き取れた一連の発言をまとめると、審判の判定基準が定まっていないことに対して異議を唱えていた様子。
ただ、これはパフォーマンスもあっただろう。
あまり感心しないが、こんな効果を狙っていたようにも思えた。
①長野の選手を擁護し、鼓舞する
②曖昧なジャッジに抗議することで長野寄りに持っていく狙い
③讃岐への警戒心
②はちょっと悪口っぽいので(苦笑)、あたしの主観ということでご容赦願いたい。
言いたいのは③の部分。
シュタルフ監督の声は直近3試合のなかでも特に大きく、執拗だった。
その理由は試合後のコメントから薄っすら窺い知ることができると思う。
「結果こそ4-0と点差が開いたんですけど、非常にタフなゲームだったことに違いはなくて。前半から讃岐さんは勢いがありますし、押し込まれたり、放り込まれたり…数えきれないぐらいセットプレーを浴び続けた印象が強くて」
「試合を見てない人は4-0という結果に『今まで讃岐に長野は負けたことがないし、快勝!』みたいな感じで思われるかもしれませんが、全然、4点差の差はないので」
社交辞令的な部分もあるのかもしれないが、シュタルフさんとしては讃岐は警戒すべきチームの一つであり、叩き潰しておかないとマズいチームだと感じていたのかもしれない。
長野は81分という割と早いタイミングで交代枠を使い切った。
【長野③】
14 三田尚希 → 32 原田虹輝
17 佐藤祐太 → 8 近藤貴司
しかし今度は讃岐が猛攻を仕掛ける。
ボールをカットした川﨑一輝。
こぼれを長谷川隼が回収した。
ハセはPA手前中央に位置取りしていた岩岸宗志へパスを繋ぐ。
岩岸は冷静にポッカリと空いた左サイドのスペースへとパスを出す!
ここに走り込んできた臼井貫太がシュートぉ!!
しかし長野のディフェンスリーダー秋山拓也が身を投げ出してこの一撃をブロック!!
うー…マジかぁ…
讃岐はここで小松拓幹を下げて下川太陽を起用。
【讃岐②】
5 小松拓幹 → 20 下川太陽
ピッチに入る直前、「任せろ!」とばかりにサムズアップを見せた太陽くん。
残り僅かな時間だけれど、存分にチカラを魅せてくれ!
左サイドでフリーキックを得た讃岐は臼井貫太と岩岸宗志の細かくダイレクトで小気味いいパス交換でPA手前を縫うように中央まで辿り着くと長谷川隼、そして下川太陽、岩岸宗志と渡る!
ここで長野守備陣がボールを奪いにいき、こぼれたボールを岩岸宗志が強引にシュートにいく!
難しい体勢で強引に打った割には強烈な一撃となったシュートはコーナーキックを生んだ。
右からのコーナーを川﨑一輝が蹴り、奥田雄大がヘッドを合わせる!
しかし池谷颯斗がヘッドで阻止、ルーズボールを秋山拓也がクリアしようとしたが中途半端になる…
ここで強引に赤星魁麻ーーーっ!!
詰めた赤星のシュートは長野の新守護神・濱田太郎が弾き出してみせた。
試合終了間際には何とかしたいという一心で放った感じの川﨑一輝のミドルシュートがバーを越えていった。
0-4。
讃岐は「オレンジの呪い」を解くことができなかった。
これでオレンジには35戦未勝利…
選手たちにもそのことは伝わっている。
そして今回は「弾丸上等」という凄まじいコンセプトで敢行されたバスツアーがあったことも知っているはず。
試合後のロッカールームで選手たちはうずくまっていたという。
しかし、だがしかし、だ。
この試合、実は今季最多の12本のシュートを放っている。
長野は4点を獲ってなおも追加点を狙いにいっていた。撃ち合ったなかでの12本。
残念ながら1本も得点になることはなかった。
そこは課題にはなる。
ただ、自分たちの闘い方はできていた。
だから我々も切り替えよう。
讃岐のファン・サポーターはネガティブなジンクスが大好物だ。
それは仕方がない。
J3に転落してからというもの、強さとは対極の迷走を続けてきたのだ。
自虐をネタにすることでしか自分たちの心を守れなかったのだから。
あたしだってその一人だ。
でももう、そんなことは辞めにしたい。
開幕戦勝利。
Axisバードスタジアムでの得点&勝ち点。
ピカスタでの鹿児島戦勝利。
今季になって崩したジンクスもある。
そして今節は得点の嵐は起きなかったが、シュートの雨は降らせてみせた。
ちょっとずつ変わり始めている。
自虐ネタで苦笑いしてお茶を濁していた日々にサヨナラを告げよう。
ネガティブなジンクスを打ち破りにいく終わりなき旅の途中。
幸運にも長野戦で破れなかったジンクスを破るチャンスが一週間後の愛媛戦で早くもやってくる。
※読みやすさを考慮して、選手名は敬称略としました。ご了承ください。
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