~サブの秘密~(6) | ざんくのリアル小説

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「サチ。サチーっ。」



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しかし、浜辺に降り立ったリュウの前には、

さっきまで見えていたはずのサチの姿はどこにもなかった。

ただ、砂にまみれたサチのべべが波にさらわれ、

それを追うように、

光の玉も月夜の海に消えていったと。

「これにて、(浮草漫遊記)完結でござる。」

「おおっ、おっ。」

キクの嗚咽が聞こえた。

「サチ。サチーっ。」

しかし、浜辺に降り立ったリュウの前には、

さっきまで見えていたはずのサチの姿はどこにもなかった。

ただ、砂にまみれたサチのべべが波にさらわれ、

それを追うように、

光の玉も月夜の海に消えていったと。

「これにて、(浮草漫遊記)完結でござる。」

「おおっ、おっ。」

キクの嗚咽が聞こえた。



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「な、何とおっしゃいます、キクどの。」




「順覧は僧の名を借りた邪悪な物怪だったのです。」




「キクどの。まだ迷うておられるのかっ。」




「お聞きなされサブどの。

二百年前、私が川に足をすくわれたのも、

順覧が助けたのも皆、仕組まれたこと。」




「……。」




「気を失うた私を陵辱し孕ませたのです。」




「ま、まさかっ。」




「順覧の物怪の末裔は、迷える女子の魂をたぶらかし、

その霊に子を生ませることで生き長らえてきました。」




「そして、その時のお子が…。

サブどの、あなたさまです。」




「な、何と。嘘じゃと言ってくだはりませ。」




「あのままでは、お子だけ取り上げられ私の魂は闇の中。

私は順覧にだまされたふりをして、

この黄泉(よみ)の入口に誘い出し、

順覧を捕らえ、あなたさまを人に預けたのです。」




「おらは夢を見ているにちげぇねぇ。」




「サブどの。しっかりとお聞きなさいませ。

あなたさまが、順覧を地獄の谷に落とさねばなりません。

あなたさまの手で、この結末をつけねばならないのですぞ。」





「おらに、父上である物怪を殺せとな。

それも母上の霊に命ぜられて。

何という残酷な…。」




つづく