■小さな起業では何に力をいれるべきか?
小さな起業家には無駄なことをする時間もお金も無いのが普通です。
そのため経営要因の特にどこに力を注ぐべきかが分かれば、思考や行動の優先順位、注力対象が分かります。
ランチェスター経営戦略の第一人者である竹田陽一先生によると経営を構成する要因のウェイト付けは次のようになっています。
(1)営業関連(地域、客層、営業、顧客維持) 53%
(2)商品、サービス 27%
(3)組織 13%
(4)資金 7%
このウェイト付けを見ると組織や資金のことをあれこれ思案するよりも、営業と商品にに力を入れた方が良いことが分かります。
つまり、営業活動が下手で商品に競争力がなければどんなに優秀なスタッフを集めても、資金を集めても無駄である、ということです。
反対にスタッフが並レベルであって、資金が少なくても、営業と商品が良ければ経営は上手く行くということ。
さらに営業と商品の比率を比べると営業関連に特に力を入れるべきであることが分かります。
俗にいう「商品3分に、売り7分」というのは正しいのです。
しかし、起業相談を受けると大半の人が扱おうとしている商品がどれほど良いのかについては多くを語る人が多いのですが、
「どの地域であなたはシェアナンバーワンになるのですか?」
「客層はどんな人を対象にしていますか?」
「毎月毎月、どうやって見込み客を集めるのですか?」
「リピートしてもらう仕組みはどう考えていますか?」
と質問をしてもちゃんと答えることが出来る人はほとんどいません。
小さな起業を考える人の多くは「商品やサービス」ありき、なのです。
しかし、経営を構成する要因の中で半分以上の重みをもつのは営業関連(地域、客層、営業、顧客維持)です。
多くの人が「商品やサービス」の質が良ければ売れる、と考えていますが、「良い商品と一生懸命幻想に陥るべからず」でも述べたように、今の日本でまっとうに商売をしている人の中で「粗悪な商品」を販売している会社やお店は存在しません。
良い商品を扱っているだけでビジネスが軌道に乗るのなら、世界一のクオリティを誇る日本の家電製品を扱っている町中の電気屋はつぶれないはずなのです。
世界一美味しいお米を扱っている米屋はつぶれないはずなのです。
世界一性能の良い自動車を販売しているディーラーはつぶれないはずなのです。
世界でも有数のクオリティを誇る伝統工芸品を扱うお店もつぶれないはずなのです。
世界でもトップクラスの技を持っている町工場はつぶれないはずなのです。
小さな起業を考えるあなたは持っている能力、知識、経験、人脈、情報、金、時間といった経営資源の半分以上は「営業関連(地域、客層、営業、顧客維持)」に注ぐことが大切です。
そして残りの3割を「商品、サービス」に注ぎます。
組織や資金に頭と知恵と身体を使うことは、当面の間は不要です。
自分はまず、どこの地域で戦うのか?どの客層を狙うのか?どのような営業の仕組みをつくるのか?どのようなリピートの仕組みを作るのか?を真剣に考えましょう。
