「歌い手は喜びをつたえていくのが使命。

皆さんに元気と勇気をとどけたいという思いで、何があっても(舞台にたって)歌ってきました」

この日、第1部のお芝居「白雲の城」の前半では、少々鼻声だったキイナ。

その言葉が胸に突き刺さりました。

 

そして、今、どれほどの覚悟で舞台にたっているのだろうと、胸が熱くなったのです。

キイナの歌声に身も心もひたして聴き、ブレスも歌のたいせつな一部であり、イントロに耳をすますたたずまいも、振りの一部なのだとあらためて思ったのでした。

 

昨日、御園座さんにいってきました。

この日は、名古屋市長の広沢さんがお忙しいなかご挨拶にきてくださったそうで、先週、わたしがうかがった8日目の舞台で、名古屋の皆さんにこの公演のことをもっとしってもらいたいし、市長さんにも会いたい”とおっしゃっていたのですが、その思いが届いたようで、キイナも驚いた様子。

「今日は名古屋市長さんが来てくださったんです。広沢さん。良い方ですね~。

この間から、”会いたい”といっていましたけど、来てくださるとは。

本来ならこちらから伺うところなのですが」

嬉しく、そして誇らしげなキイナでした。


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公演8日(12公演)め。

のこすところ3日(5公演)となりました。

第1部のお芝居「白雲の城」からキイナこと吉継さまはは八面六臂の大活躍です。

町人の”荒い気性の吉兵衛”に扮したシーンの後半の見せ場では、べらんめえ調を炸裂して場内をわかせてくださいました。

セリフ回しも鮮やかで、どこがアドリブかわからないくらい皆さん自然体で、笑わせるシーンもお客様の反応がよりよくなるように部分によってはスリム化し、その分、ほかをふくらませるなどしてバージョンアップ。

また、お芝居がわかりやすくなるように、セリフのなかに説明をさりげなく付け加えるなどなど。

まさに進化&深化しつづけているのですね。

 

この日、毎回恒例の手ぬぐいを客席に投げるシーンでは、ほぼ満席の客席から、怒涛の”吉継さまコール”がおこったものですから、キイナもどこへ投げてよいか困り果てた様子で(笑)、

さらに長谷川様も堀様も遠慮モードに。

そこで吉継さまが上手からセンターへ移動されたので、今日は、センターか下手に? と、期待したのですが、手ぬぐいは、屏風の前にすわっておられる兄上さまに託されたのです。

殿に託されたのは初めてでしょうか?

”えええ~、なんで~?”という様子の丸山さんにむかって、客席も変わり身早く”吉継さまコール”が、”殿コール”に(笑)。

殿こと丸山さんは、”わかった!”というように構えると、力をこめて、ぶーん!とステージセンターの深めのところまで投げてくださいました。

かなりの飛距離にわく客席。

丸山さんは、満足そうにながめると、右肩をクールダウンするかのようにぐるぐるとまわしたので、そこでも大爆笑に(笑)。

そして、その様子に、長谷川様と堀様は、城下に潜入調査にいこうとする吉継さまをおとめするタイミングを逸してしまい、ふたりをよそに、笑いをかみころしながらスタスタと舞台下手にはいっていかれた吉継さま。

あわてて、追いかけていらしたおふたりでした。

 

 

 

 

深山天女さまのシーンでは、”ふほぉー、ほぉー、ほぉー”(文字で表現するのが難しいです)と、不思議なお声を連発されていたので、山崎さん演じる六助が、

「(さっきからの)それ、何ですか?」

と、不思議なお声のことをおたずねに(笑)。

すると、キイナこと深山天女さまは真顔で、

「息がもれるのよ~」

とお答えになったのですが、それが山崎さんのツボにはまったようで、しばし笑いがとまらない様子でした。

 

この日も、お鈴がいくつか落ちて、お金より先に拾ったお鈴を源蔵にさしあげたのですが、”ありがとうございます~!”と、お金以上にありがたそうに受けとられたので、ここでも大爆笑。

周囲から、”(笑いすぎて)しわが増える~!”の声がきこえてきました。

わたしも、笑いすぎました~。

 

 

笑って、泣いて、そしてまた笑顔にさせていただいて、舞台は幕をおろしましたが、客席の照明はまだ点かず、ナレーションもありません。

あら? 何かあるのかしら?

そう思ったところで、幕がふたたびあいて、キイナ座長を中心に全キャストが勢ぞろいされていました。

そう、お光役はダブルキャストなのですが、島崎和歌子さんがこの日が御園座公演ではラストだったのです。

 

キイナは、島崎さんを紹介されると、

「島崎さんにはずっとお世話になっていて、いつもよくしていただいています。

今回、訳あって、あっ、縁あって(笑)。出ていただきました」

キイナの”訳あって”のひと言に、すかさず六助役の山崎さんが、

「訳あってって、お金でも借りてるんですかぁ?」

とおっしゃったのでどっと笑いが。

 

「テレビ(のチャンネル)をひねるといつも島崎さんでてらっしゃるんですよね。すごいですよ~。

自分、テレビをあんまりひねらないのに」

とのキイナの言葉に、

「いや、ふつうテレビひねらないでしょ?」

と島崎さんのツッコミがはいると、

「チャンネル、押す?」

と、キイナが確認するようにおっしゃったので、島崎さんも皆も大爆笑です。

きくまでもないでしょっ!

もう~。

 

そして、ラストの美しい深山天女様の扮装のキイナをあらためてご覧になった島崎さん、

「きれいね~」

とひとこと。

キイナは、島崎さんにほめていただいて照れ臭かったのでしょうか。

「これ、金のワカメです~」

と、金のフリルの飾りをふりながらおっしゃいました。

 

丸山さん、上野さん、石倉さんがキイナの指名を受けてご挨拶されました。

皆さん、大阪公演でまた会えるので、さびしい気はしないとおっしゃっていたのですが、島崎さんからのたくさんのさしいれのお礼をあらためてことばにされました。

 

石倉さんは、なんと、

「わたしからは歌を!」

と、おっしゃり、

「♪ほど酔い酒~よ~」とひと節。

もう、最高です!

 

キイナが、

「楽屋でも和気あいあいとして、皆さん、あったかいんですよ。

お芝居も素晴らしくて」

と、そんなふうにおっしゃったでしょうか。

すると、石倉さんが、

「座長がいいからですよ!」

とあの重厚で優しいお声で。

ありがたく、そして嬉しいお言葉でした。

 

 

 

 

いよいよ第2部のコンサートです。

この記事の冒頭に書かせていただきましたが、歌うほどに深まる歌唱に聴き惚れていました。

正直申しあげると、お芝居のときは、前半は少々鼻声に思えたので、お節介ながらも少々の心配をしていたのです。

もしかしたら万全とまてはいえない状況だったかもしれません。

でも、これまでに会得した様々な”歌の技”を駆使して高音部やロングトーンを歌われ、圧巻の歌唱でした。

 

今日のスペシャルメドレーコーナーは北島三郎さんでしたが、見事なこぶし回しに思わず、ほおお~っとため息が...。

どの曲も素晴らしいですが、今日は「歩」がとりわけ素晴らしくって! キイナの歌唱のあわせて心がブルブル震えたのです。

なんという幸せでしょう!

 

「暴れ海峡」では、うなりをきかせた凄みある歌唱で、名古屋にきてよかったと、キイナの歌唱とともに魂にその感動を刻み付けたのです。

この曲を聴いていると、キイナに会えなかったときの自分の心境や出来事を思いだし、今現在の幸せをかみしめながら癒されているのです。

 

このあとだったでしょうか。

客席に親子三代でお越しくださっているお客様をみつけられると、

「ありがとうございます。

嬉しいですね~。

今日のこの日が、10年、20年、30年経ったときに、”あの日、御園座にいったんだ”って。

孫、玄孫へと引き継がれていくのが芸能だと思います。

 

「1月31日に明治座からスタートしました。

そのときに、(博多座まで)全60公演をやりきると決心しました。

名古屋公演はあと3日(5公演)です。

エンターテイメントは、生活のなかでは(衣食住ということだと思います)低く見られてしまいますが、心に栄養を与えるのはエンターテイメントだと信じています」

きっぱりとそうおっしゃいました。

 

そして、

「良い千穐楽を迎えたいです。

そして、博多座でいい涙をながしたいですね」

と。

胸がいっぱいになりました。

「歌い手は喜びをつたえていくのが使命だと思っています」

と結ばれると、

「ほど酔い酒」を歌われました。

 

 

 

アンコールでは最高にもりあがり、役者の皆さんのダンスも絶好調!

御園座がゆらゆら揺れていないかしら? と思ったほどです。

 

熱唱に次ぐ熱唱、ラストは「限界突破×サバイバー」でした。

灼けつくような熱い、熱い歌声!

 

上手、下手、センターを移動しながら、あらためて来場のお礼をおっしゃると、

人差し指をくるくる回しながら、そこ、ここ、あちら、またここという感じで客席のあちらこちらを指さされたので、大歓声がわきあがりました。

「ビビビ、ビビッ、ビビビビ~~ッ!

皆さんにパワーおくりました~。

お元気で!」

そうおっしゃると、上手袖へと向かわれたのですが、突如、おばあちゃん歩きに(笑)。

最後の最後まで皆を笑わせてくださいました。

 

カーテンコールがあったため、第2部が20分おして始まり、団体さんもいらしたこともあったのでしょう。

今日はここで緞帳がおり、終演となりましたが、感動覚めやらず。

周囲の皆さんと感動を言葉にして、余韻を味わいました。

 

以下は補足です。

コンサートでは、舞台で感じた鼻声のことなんてきれいさっぱり忘れていました。

でも、でも。

最後の「限界突破×サバイバー」では、最後の超絶ロングトーンというより、ロングトーンがなかったのです。

歌いはじめた当初はもちろんロングトーンはなく、ライブを重ねるなかでできあがったスタイルではありますが。

それで、わたしたちには気どらせもしなかったけれど、キイナがどんな状況だったのかを想像して、あらためてすごいなあ!と感動したので、あえてこの記事にも書くことにしました。

 

 

氷川きよし、最高!

KIINA, 、ブラボー!!

これまでも座長公演がきっかけであなたのファンになったかたが多数いるのは、座長公演ではあなたのすべてを感じることができるからだと思います。

長期間の公演。

生身の人間ですから、いろいろなことがありますよね。

 

素晴らしい歌声、そして今や多くのかたに賞賛される演技。

一座を牽引する統率力、優しさ。

そして、どんなときも愛と勇気をつたえるために歌いつづける愛、そして何よりも人知れぬ努力。

座長公演ではそのすべてを体感させていただき、ともに笑い、泣き、嬉し涙をながさせていただきました。

 

千穐楽にはうかがえませんが、参加されるお友だちに応援を託させていただきました。

このあと2日間4公演がすべて貸切というのも珍しいですが、せめて前夜は一般公演だったら、前夜祭がてきたかなと思うのですが。

 

余談ですが、「孤独のグルメ」に登場した喫茶カラスさんが御園座さんの近くなので、少し早めにいって並んでみたのですが、とても間に合いそうもなく、あまりギリギリになるのもと思い、早々に列から離脱して、またの機会に。

 

 

 

お店が御園座さんの裏手にあったおかげで、御園座さんへ向かう道すがら、ちょうど御園通のからくり人形の上演時間にあたったのです。何度か目にしたことがあり、先日の記事にも画像をのせていますが、こんな仕組みになっているなんて、これまでしりませんでした。

先を急ぐ身だったので(笑)、前半のみの撮影でごめんなさい。

 

 

詳しくはこちらを!

 

 

次は新歌舞伎座にまいります!