知ってるから。
昨日の記事で、
観じたコトをシェアすると書いた。
週イチ非常勤の私立高校。
新年度初めての授業。
ＮＨＫ『プロフェッショナル』。
Ｙさん、動画を観て、何を？
「うーん」
うーん？
「この人、スゴいと思いました。」
ＯＫ。
たしかに、スゴいよね。
ところで、Ｙさん。
「はい？」
自分のコト、好き？
「えっ。」
いきなりごめんね。
「うーん、全面的に嫌いでも、好きでもないような。」
「どっちもありそうです。」
「けど・・・。」
けど？
「嫌いのほうが多いかもしれません。」
なるほど。
ありがとう。
他のみんなは、いかが？
自分のコト、「好き」も「嫌い」も。
どっちもあると思うけど。
「嫌い」のほうが多くない？
・・・やっぱりそうだよね。
なぜ、「好き」になれないのか？
人に誇れる才能がない。
そう思ってない？
・・・そう思っちゃうよね。
それ、勘違いだよ。
実は、
「知らない」
だけ。
得体の知れないモノ。
人は、好きになれないの。
つまり、自分のコト、
よく知らないから、
「好き」になれないだけ。
逆に、知れば知るほど。
「好き」になれるから。
好きになれるほど、
自信が持てるよ。
なぜ、こんなこと、訊いたかと言うとね。
Ｙさん、さっき「スゴい」って。
ＮＨＫが取材に来るぐらいだからね。
当然、スゴいのよ。
みんなも「スゴい」って思ったでしょ？
ね～。
けど、Ｙさんの「スゴい」とね。
Ａくんの「スゴい」は違うの。
詳しく中身を観ていくと。
それは、そうだよね。
同じモノを観てもね。
そこから、何を観じるか？
人によって、全然違うよね。
それが、その人の個性。
けど、「スゴい」で終わると、みんな同じ。
あなたならではの個性。
伝わらない。
これ、相手に伝わらないだけじゃないよ。
「自分にも」だよ。
ちなみに、Ｙさん。
今回の主人公さんの。
何が「スゴい」と観じたの？
「うーん。」
うーん？
「あきらめないことです。」
ほー、あきらめないこと？
「有名になるまで、下積みが長かったのに。」
「アルバイトしながら、ずっと続けてましたよね。」
「私なら、それまでに諦めてしまいそうで。」
なるほど。
Ｙさん自身、あきらめたこと、あるの？
「はい・・・あります。」
あるある。
誰でも。
私もあるよ。
けど、今でも気になるのかもね。
だから、「あきらめない」ことに意識が向く。
ちなみに、Ａくんは？
君もさっき「スゴい」と。
「うーん」
うーん？
「僕は・・・。」
僕は？
「仕事にめちゃこだわりがあるところですかね。」
ほー、こだわり。
例えば？
「誰も観ていないとこで、必死に練習されてましたよね。」
うん、されてたね。
「僕なら、アピールしたくなるかもって。」
これだけ頑張ってるよって？
「はい、そうです。」
Ａくんは、正直だね。
「やっぱり認めてほしいというか。」
ほしい、ほしい。
誰でもあるよ。
ってことで、ＹさんとＡくん。
同じ「スゴい」でも。
中身は違ったね。
こうやって、
「なぜ？」
「それは？」
ツッコミを入れてくとね。
解像度があがってくるの。
あいまいだったものが
輪郭がハッキリ見えてくる。
・・・ああ、私って。
ココに意識が向くんだ。
「知る」ことができるんだよ。
自分を。
解像度をあげるほどにね。
深く知ることに。
深く知れるほどにね。
好きも深まります。
だから、自分を好きになるのにね。
何か秀でた実績を積む必要はないの。
ハードル高すぎでしょ。
すぐに挫折して。
さらに、自分が嫌いに。
ってことで。
私は、ツッコんでいくよ。
容赦なく。
「スゴい」って、何が？
「よかった」って、どこが？
ウザい。
めんどくさい。
と思うけど。
それで、自分を好きになれるなら。
ありかもしれないでしょ。
「自己ＰＲ」も。
「志望動機」も。
「自己対話」という名のツッコミで。
自分を知っていこう。
では、また来週の授業で。
今日は、ここまで。
また、明日。