気を利かせないから。
昨日の記事で、
ともみんは、「気が利く」と書いた。
気を遣うのは、誰でもできる。
日本人の得意技。
気の遣い合い。
A 「どうぞ、どうぞ。」
B 「いえいえ、あなたから、お先に。」
A 「いえいえ、そちらから。」
B 「そんなこと言わずに。」
一見、美徳。
けど、場のエネルギーは、固くて重い。
居心地が悪いもんね。
「気が利く」は、軽やか。
気を遣われた重さがないだけにね。
相手も受け取りやすい。
素直に「ありがとう」と。
気は、「遣う」より「利かせ」たい。
どうすれば?
ピピッときたのが、こちら。
「機嫌のデザイン」
秋田道夫 ダイヤモンド社
公共機器のデザインを多数手がける秋田さん。
交通系ICカードのチャージ専用機も。
既存のデザインから。
秋田さん、ひと工夫。
天板が床に対して平行ではなく、
四十五度斜めになっている。
なぜ?
わざわざコストをかけて、傾斜を。
> ここにパッと持ち物を置けないようにしたかったから。
なるほど~。
忘れ物防止のためか。
つい荷物を置いて、チャージを。
チャージすることに意識が向くとね。
荷物を置いたことを忘れがち。
これは、秋田さん自身も同じ経験があるから。
> 自分の困りごとを解消するために、
> 「どうしたら防げるのか」と考えて、
> デザインで先回りするんです。
この先回りが「気が利く」に。
他にも、駅の券売機の小銭投入口を大きくしたり。
無造作に小銭を入れても投入されるから、
混雑時でも、切符を買うのがスピーディーに。
また、電気ポットの煮沸スイッチも。
本来は、「ON」は「上から下に」。
けど、あえて「下から上に」。
なぜだと?
> あえて重力に逆らうアクションを呼ぶことで、
> 記憶に残りやすくするという意図です。
> 「あれ?スイッチ入れたっけ?」と
> もう一度見にいく手間を少しでも減らせないかと。
「気が利く」は、さりげない。
言われて、初めて気づくぐらいに。
さりげないけど、ありがたい。
> 機能を高めながらも、見た目も美しく。
> 理屈が背景にあったとしても、
> 理屈を表に出したくないのです。
効果は、ギンギラギンでも。
行為は、さりげない。
マッチもびっくりのそいつが俺のやり方。
「見えない」に本質を宿す。
クールだわ。
秋田さん、気が利く極意とは?
> 観察は、デザインに勝る。
> 行為に対して敏感なのでしょうね。
街の風景、人の営み、自分の言動。
注意深く、常に観ている。
「見る」のではなく、「観る」。
もうひとりの自分。
すべてにおいて、観察。
「見える」世界を観るのが、観察。
「見えない」世界を観るのが、洞察。
洞察は、丁寧な観察あってこそ。
観察のない洞察は、当てずっぽう。
空振り率が高い。
観察と洞察、
相対相補の関係。
まずは、観察。
観察って、好奇心。
対象にエネルギーをどれだけ注げるか?
世界をどれだけ肯定してるか?
ともみんをみてて、そう観じたよ。
気が利くために。
よく観よう。
今日は、ここまで。
また、明日。
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