明治神宮ミュージアム-隈研吾設計- | Arte, arquitectura y espacio-tiempo conectados a España.

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美術、建築、空間が好きです。それらに触れられる時間が愛しい。そして何故か、私の感性はスペインに繋がる。

年の終わりに明治神宮ミュージアムへ行って参りました。

2020年は明治神宮鎮座100年。
鎮座百年祭記念事業として新たに開館しました。
 
ミュージアムは明治神宮前(原宿)方面から繋がる南参道沿いにあります。
大晦日の14時から「大祓(おおはらえ)」という儀式があるせいか、参拝者が思いの外多かったです。
大祓は、日々の生活の中で知らず知らずにおかしてしまった悪行を祓い清める儀式で、誰でも参列できます。
 
ミュージアムの設計は隈研吾。
入母屋の落ち着いた佇まい。
内部は展示品の撮影は禁止ですが、建物の撮影は可。
 
 
 
 
 
2階のロビー
 
杜の景色に溶け込んでいます。
ベンチには、寿命を迎えた境内の木を使っています。
 
明治天皇・昭憲皇太后ゆかりの宝物が展示されています。
フライヤーに掲載されているのは、大日本帝国憲法が発布された日に明治天皇が乗った六頭曳儀装車(ろくとうびきぎそうしゃ)。
イギリス製だそうです。
鳳凰を頂き、菊の御紋と五三の桐があしらわれています。
 
他に印象に残ったものは、イタリア人が描いた明治天皇・皇后の肖像画。
明治天皇は写真撮影がお嫌いで、22歳以降は撮影していないのだとか。
この肖像画は30代後半のお姿でしたが、天皇がいらっしゃる部屋の隣室から描かせたそう。
*リーフレットを撮影しました。
 
残念だったのは、日本語解説しかなかったこと。英語併記にすればいいのに。
 
肖像画を描いたのはイタリア人、エドアルドキヨッソーネ。
彫刻師として日本政府に招聘され、彫刻の他、
地券状、印紙、切手、紙幣のデザインを手掛けました。銅版画も得意で製版にも従事したそうです。
 
明治神宮では鎮座百年記念事業として各所の修繕を計画しています。
記念事業への奉賛募金をすると、寿命が過ぎて役割を終えた御神木からつくられた小さな御札がもらえました。
 
 
 
生い茂る木々からは想像できないけれど、明治神宮の杜は造園された人工林です。この100年、人の手で守られきました。
次の100年に向けて整備を進める事業費を募っています。
 
早々に子の絵馬が並んでいました。
外国人が書いた絵馬も多数あり。
日本文化を楽しんでいる様子が微笑ましい。
 
海外旅行に行って他国の歴史文化に触れるのに、自国については知らないことばかり。
美術・建築を通して歴史や文化に触れられます。
今後は日本についても発信していきたいと思います。
 
皆様にとって楽しく耀かしい2020年となりますように。