最近は「糖は、脳の唯一のエネルギー源だから糖をとらなけれならない」と糖質制限に反対する人は減っています。

 

確かに、脳がエネルギー源にするのは糖であるブドウ糖だけです。

 

しかし、ブドウ糖は体内で作ることができます。

 

グリコーゲン、アミノ酸、脂肪酸などブドウ糖の原料になるものが、体内には蓄えられています。

新たな糖が入ってこなければ、肝臓がこららの物質を分解してブドウ糖を生成します。

 

なので、糖質制限しても脳はきちんと働きます。

逆に糖を摂るとドーパミン低下を起こしてだるくて頭が働かなくなります。

 

さらに頭をフル回転させたいなら、「ミトコンドリアを活性化させる」という方法があります。

 

ミトコンドリアは、糖を分解する方法とは別のエネルギー産生システムを持っています。

 

ただ、このミトコンドリアは加齢と共に減ってしまいます。

そして、数が減るだけではなく、各ミトコンドリアの活性度も下がってしまいます。

 

中年になると疲れやすくなるのは、これも一因です。

 

では、ミトコンドリアを増やし、活性化するにはどうしたら良いのでしょうか?

 

…それは、「適度な運動」と「軽い断食」です。

 

要は、身体に適度な負荷をかけ、「エネルギーが必要ですよ!」というメッセージを送り、ミトコンドリアを目覚めさせるということです。

 

実は、ミトコンドリアはカフェイン摂取でも活性化するので、私の知り合いのある医師はコーヒーを飲むといくらでも走れると言っています。

 

私はジョギング前にコーヒーを飲むのは、なんとなくイメージが合わないのでやっていませんが笑。

 

 

 

 

 

 

糖質制限ダイエットの真の目的は、単に痩せることや体脂肪を減らすことではなく、本当の健康な心身を手に入れて、快調で生き生きとした人生を送ることだと思っています。

 

となると、糖質を摂らないという食生活に留まらず、日常生活全体の改造が必要になってきます。

 

「痩せるだけ」を望む方は、そこまで大袈裟にするのは面倒だと思われるかもしれません。

でも、面倒だと思われた方にも、念頭に置いていただきたいことがあります。

 

知っている人は知っている「緊急度・優先度マトリックス」です。

 

①「緊急で、重要なこと」

②「緊急ではないが、重要なこと」

③「緊急だが、重要ではないこと」

④「緊急でも、重要でもないこと」

 

この、四象限の中で、最も重要なのは②です。

ここをいかに丁寧に持続的に行うかが、充実した人生を構築できるかどうかの分かれ目になります。

 

生活習慣の改善もこの②に属する事です。

 

①や③と異なって、②は今日やらなくても、すぐに問題は起きません。

なので、つい①や②、そして疲れてしまってダラダラ過ごす④で日々を過ごしてしまいます。

 

それで、気がついたら②に手付かずのまま5年、10年たってしまいます。

 

そして、予定通りに中年太り、生活習慣病に陥っていきます。

 

コツは予定を立てるときに、まず②を入れる事です。

 

 

 

 

 

間違った糖質制限によって健康を害する危険性がありますので、注意が必要です。

 

糖質制限ダイエットには即効性があるので、1ヶ月で5キロ程度は簡単に痩せられます。

すると体重が減るのが嬉しくて、食事量全体を減らしてしまう危険性があります。

 

少し前になりますが、2016年にテレビで放送された番組で、糖質制限をして、主食抜きにした上に、1日500キロカロリーの食事にして、通勤中に倒れた男性の実例が取り上げられました。

この番組では、この人はその後、「糖質制限のやりすぎを反省して、ご飯も食べる様にした」と締めくくっていました。

 

この番組には、全く論理性がありません。

倒れた原因は、糖質制限ではなく、単純な栄養不足だったからです。

 

この人は糖質だけでなく、身体に必要なタンパク質や脂質も相当不足していたのです。

 

以上のことはどなたでも分かると思いますが、実際に私の外来に糖質制限ダイエットを求めて来られる方には、糖質制限をしていると言いながら、食べる量全体を減らしてしまうカロリーダイエットに陥ってしまっている人も少なくありません。

 

人によっては、「肉を沢山食べればいいんですよね」と言ってくる方も時々いらっしゃいます。

 

糖質制限ダイエットで行うべきは「糖質を控える」です。

 

このことを心に留めていただきたいです。