Ψ(さい)のつづり -44ページ目
ねえ
あなたは
どうして
そんなに
人氣者なのでしょう
歴史は
誰かを
悪者にしたり
聖者にまつりあげたり
それほどでなくても
善人にしてみたり
するけれど
あなたは
どちらかというと
悪者寄りの評価を得ていて
日本人で
あなたの名を知らぬ人は
いないでしょう
あなたが
そばにいたら
きっとこわいし
あなたが
上司だったら
いいえ
家族だったとしても
安心して
生きられないかもしれない
あなた自身は
多分
善でもなければ
悪でもない
ただ
自分の
軸が
揺るがない人
当時の善悪にも
何にも
とらわれることがない
自由な人
そして否応なしに
まわりを
巻き込む人
自分のやったことと
その結果を
恥じることも
悔いることもない代わり
ことさら
自慢におもうことも
なかったのでしょう
そんな
あなたに
人は
たまらなく
惹きつけられる
みんな
まよいにまよって
ぶれぶれで
大きなことも
まだ
為していないから
いまだに
あなたは
映画にも
漫画にも
もちろん
ゲームにも
普通に登場する
何の
説明もいらない
誰が
描いても
誰が
演じていても
一目で
あなただとわかる
会ったこともないのに
あなたの
オーラが
セットされたかのように
異彩を放ち
目が離せなくなるから
あなたのような
個性のひかりを
みんなが放つ
時代になってきたけれど
まだまだ
みんなのひかりは
弱いから
お手本のような
あなたに
あやかりたい
新時代なら
おわりは
謀反とか
ではなく
新時代
仕様の
美しさになるでしょう

キッチンは
きちんと
おそうじ
自分の中の
チキンも
きちんと
おそうじ
正解を
ついつい
求めるクセも
さようならして
何かをやろうとすると
いつも
不安になって
眠れなくなることも
ほの暗い想像でしかないと
わかっているのだから
やっぱり今のままが
一番いいんじゃないの
十分でしょ
という囁きとともに
全部全部
もえるごみと一緒に
燃やしてしまおう
分かれ道を右か左かっていう
もともとある道じゃ
だれかがたどった道
新しい道は
勇氣をもって
一歩踏み出したときに
わたしにぴったりの
色やかたち
景色とともに
用意されているのだから
わたしが
パイオニア

庭に出て
かなへびが
逃げていったと
思ったら
目が合う
つぶらな瞳で
塀の向こうから
目だけを出して
そっと
のぞいていた
まるで
いたずらっ子みたいに
つぶらな瞳とは
あなたのような眼のことを
言うんだろう
あまりに
ほほえましくて
いい子だねと
言ったら
結局は
かくれてしまったけれど
しばらくしたら
また戻ってきて
くれるでしょう
だって
うちに
住んでくれているんでしょ
ありがとう
好きよ

花火あがる
氣分も上々
犬はこわがり
しっぽを垂れて
しょんぼりするのも
またいとおし
音があとから
あとから
やってきて
ひかりの
速さと
音の
速さの違いを
味わう
ひとつの
花火玉を
お試しで
あげてみたりせず
どうして
あの
美しさが
実現できるのか
何度見ても
不思議だけれど
ただ
ただ
きれいだね
適度な風が
煙を
はらって
惜しげもなくあがる
花火を
覆ってしまわないよう
風の神も
参加して
夏の夜は
にぎわう
これがなくては
これがなくては
本当に
味氣ない
ものよ

こころに
変化あれど
こころに
ぶれなし
おそれもなし
こころにあるは
希望
そして愛
ただ
おのれを
いきるのみ
だれの
こころにも
宇宙あり
その全貌は
だれにも
わからない
だれからも
邪魔されたり
こわされることはない
見た目で
馬鹿にされようとも
いまある財で
蔑まれようとも
行動が
突飛に見えて
まわりに
理解されず
変人扱いをうけようとも
そんなことは
意に介さず
まわりの世界は
離れたければ
離れればいい
あとから
ついてきたければ
ついてくればいい
そのとき
わたしは
もっと
もっと
先の世界にいるから


