Ψ(さい)のつづり -42ページ目
あとから振り返って
ああ
あのとき
時代が動いたんだなって
気づくけれど
あの時代は
息が詰まって
仕方がなかったし
よくあんな風に生きていたよね
とか
本当は嫌だったんだよね
とか
あとからなら
いくらでもいえるけれど
いつもいつも
いまがまさに
かわるときだし
かえどきだし
歴史の転換点の
まっただなか
お能の動きのように
一見動いていないのに
いつの間にか
回転してるみたいに
運命の
輪が
大きく
回転する
振り落とされないように
しがみつくのか
玉乗りのように
乗りこなすのか
みんな初
正解は
ない

すごいね
って
なんだか
すごい
誉め言葉のようだけれど
実際は
そうじゃない気がする
嫉妬や羨望や劣等感
そういったものを
うまく
オブラートで包み
自分とは関係ないよって
突き放したことば
なのかもしれない
ここはとってもいいけれど
そこはもうちょっと他の方法もあるかな
とか
細かくみることを
すべて放棄して
自分とは
無関係に
ま
よかったんじゃない
と
突き放すことで
感情も動かさないでいられる
便利なことばでもあるから
すごすぎて
付いていけない
とか
すごすぎて
尊敬する
とかは
少し
さみしい

日本は山がちで
急流が多いから
勢いよく
よい音を響かせて
おしげもなく
きれいな水が
流れていく
そのかたわらに立つ
わたしの体液も澄んでいき
流れに調和する
風がここち良い
日本では
水道をひねれば
水が出て
毎日お風呂に
ゆったりつかれる
稀有で
ありがたい
こんなにも
幸せな
国では
水瓶の水は
豊かに
溢れんばかり
水瓶の水を
絶やさぬように
するのは
水からうまれた
わたしたちの
つとめ
愛を
ありがとう
ありがとう
ありがとう

ヤンキー座りは
結構すごい
そんきょの姿勢を崩した感じ
いまは
和式の
お手洗いが
少なくなって
あんな風にしゃがもうとしても
べたっと
座り込んでしまう人が多いらしい
便利とか
楽ちんとかで
暮らしていくと
引換えに
からだも
こころも
変わっていくんだね
からだがかたいと
こころもかたくなる
こころががちがちだと
からだもがちがちになる
だから
ほぐして
のばして
ちぢめて
アメノウズメのように
軽やかに
光を呼び覚ます
舞を
表現しましょう
6月6日に
アメノウズメと
サルタヒコへ
愛と
感謝を
こめて

鳥居の
向こう側には
神様がいらっしゃる
おじゃまします
鳥居をくぐって
向こう側へいくと
涼やかな
風が吹いている
木の
一本一本が
太い幹から
大きく枝を伸ばし
青々とした葉をしげらせ
木陰を
つくってくださる
そこにじっと
たたずみ
エネルギーを
分けていただく
鳥居から外に出ると
ああ
ちょっと蒸しっとした普通の空気が
包み込む
鳥居は
小さいものも含めると
いたるところにあって
日本ならではの
景色なんだと思う
この
境界があることで
いつでも
姿勢を美しく
心を
穏やかに
リセットしようと
思える
ざわざわした心じゃ
越えたくない
越えられない境界線
これこそが
わたしたちの
根っこを支えてくれる
清らかさ


