咲けよ咲け

 

酒よ裂け

 

生きとし

 

生けるものが

 

わきまえるよう

 

心得るよう

 

生糸をつむぐ

 

糸車が

 

摘んだ若芽の

 

色を得て

 

機織りが

 

太陽の光を

 

織り込むとき

 

世界を

 

ひっくり返す

 

まほうの絨毯の

 

できあがり

 

さあ

 

伸るか反るか

 

そるかのるか

 

 

シクラメンは

 

春に

 

お花がおわり

 

枯れたあと

 

ひょろりの根っこを

 

日陰の

 

土の中に

 

埋めておく

 

そのあとの

 

暑い暑い

 

夏の間は

 

養生していたんだろうけれど

 

その存在は

 

実は

 

すっかり

 

忘れられていました

 

そして

 

秋もおわりの頃

 

突然

 

まわりの草とは違う

 

美しい

 

緑の葉っぱが

 

あることに

 

氣付き

 

 

この亀の甲羅のような

 

デザインは

 

もしかして

 

もしかすると

 

シクラメンさんじゃないかしら

 

葉っぱだけでも

 

きれいだから

 

植木鉢に

 

入れて

 

家の中へどうぞ

 

冬が来る前にね

 

急に

 

あたたかい

 

家に入り

 

うれしかったのかは

 

わからない

 

しばらくは

 

緑の葉っぱだけだったけれど

 

茎がのびてきて

 

よっこらしょっと

 

花びらを上に持ち上げて

 

どう

 

わたし

 

きれいでしょ

 

うん

 

きれいきれい

 

よかったよかった

 

復活と

 

再生

 

おめでとう

 

いい季節だね

 

とってもあざやかな赤を

 

ありがとう

 

目が覚めるわ

 

 

 

こわい夢をみて

 

目が覚めると

 

しばらくはぼんやり

 

夢とうつつの境目に

 

つま先で立ちながら

 

あちらの

 

世界にひっぱられないよう

 

重心をそうっと

 

こちら側に移して

 

ようやくかかとをつける

 

あがっていた

 

息も落ち着き

 

親の部屋に行く

 

夜中に親の部屋を開けるのは

 

なんだか

 

勇気がいる

 

どうしてだろう

 

みてはいけない

 

秘め事の余韻があるから

 

親は同じ布団に

 

寝ていたり

 

いなかったり

 

こわい夢をみたの

 

うん

 

いつもの決まったやりとりのあと

 

わたしは

 

母の布団にもぐりこむ

 

母は決まって

 

カルピスをつくってくれた

 

わたしはそれを飲んだら

 

すぐに眠りに落ちた

 

子どもがみんな

 

こわい夢をみるわけじゃないと

 

知るのは

 

もっと

 

もっと

 

ずっと後になってからで

 

さらに

 

もっと

 

もっと

 

後になって

 

夢は

 

わたしへの

 

ギフトで

 

覚えていない

 

記憶や傷を

 

癒す

 

プロセスだったと

 

知る

 

 

 

頭の中は

 

クールで

 

表情は

 

おだやか

 

どんなときにも

 

ぶれない

 

明晰な

 

思考力をもち

 

動じない

 

メンタル

 

でも

 

足は

 

冷え性じゃないのよ

 

熱をもって

 

すばやく

 

行動に移す

 

ただし

 

やみくもにじゃない

 

だって

 

冷静な

 

頭脳から

 

指令がくるから

 

そうなれるよう

 

鍛錬しよう

 

 

 

氷のように

 

こころを閉ざして

 

生きているような

 

人だって

 

きっと

 

こころのどこかで

 

春が来て

 

氷がとけるのを

 

待っている

 

どんなに暗闇にも

 

いつか

 

光がさすように

 

がちがちに凍っていても

 

必ず

 

あたたかさを

 

受け入れる

 

ときがくる

 

最初は

 

とんがった

 

つららが

 

できて

 

とげとげと

 

そこにしがみついて

 

しまうかもしれないけれど

 

無駄な抵抗はやめて

 

変化を

 

受け入れれば

 

いままで

 

凍っていたのを

 

笑ってしまうくらいに

 

さらさらと

 

ほどけていくでしょう

 

新しい

 

自分に

 

かわる

 

おそれを

 

手放して

 

最高な未来

 

を掴む

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

訪れて