Ψ(さい)のつづり -24ページ目
低い軌道を通って
今日も
日が暮れていく
一日のはじまりと
一日のおわりは
お天道さまが
決める
いまを生きる
わたしたちは
暗くても
活動できてしまうけれど
冬は
静かに
本を読んだり
お風呂に長く入ったり
するのに
やっぱり
向いている
暖炉の火が
ぱちぱちはぜるのを
みていたり
星を眺めたり
静かな時間を
過ごしていると
いつもは見えない光が
みえたり
いつもはきこえない音が
きこえたり
いまなら
どんなことが起こっても
驚かないだろう
不思議はわたしたちの思い込み
世界にはまだみぬ
たくさんの
ものごとが
うけいれる
こころの準備ができた人たちを
気長に
待っていてくれる
そんな
やさしいまなざしを感じる

トンボ玉から
とんぼ飛べ飛べ
ドラゴン目指し
とぼとぼ歩く
田んぼみち
霜柱が
さくさくと
鳴る
ぼんたん
ぶんたん
ぼんぶるこんぶる
千両
万両
うさぎのおめめ
おみみもつけて
てとてとて
鏡開きは
まだ先か

もしもわたしが
まな板だったら
毎日毎日
大活躍
でも包丁で
ザクザク
トントンされて
ごしごし洗われ
痛いかも
もしもわたしが
雪だったら
空からはらはら
ひらひら優雅に
舞いながら
なんてんの葉っぱに
そっと降りましょう
それとも
クリスマスローズの
お花がいいかしら
そして
そこで一晩休みます
でも
次の日
おひさまが昇るころ
とけて
葉っぱかお花から
こぼれ落ちるかも
もしもわたしが
パンダだったら
とってもめずらしくて
世界中の
人気者
でも
一挙手一投足を
写真に撮られ
きゃあきゃあ言われて
落ち着かない
生まれた時から
この模様なだけなのに
かわいいって
大変ね
やっぱり
わたしは
わたしがいい
自分で
自分のありかたを決められて
好きなだけ
自分に
向き合える
そして
騒がれることもない
世界が期待するわたしではなく
わたしが目指す
飾らないわたしで
宇宙とも
好きなだけ
向き合える
そんな
豊かな時間を
わたしは持っているから

火の馬が走る
火の粉が
きらきらと舞う
ジャンヌダルクのように
不可能を可能に
ひっくり返す
パッションをもって
その
馬を乗りこなす
それだけではなく
流鏑馬のように
そこから矢を
放つ
しっかりと
的を外さない
動体視力も
鍛える
為せよ
成せよ
風がいう

黒鍵と白鍵が
奏でる
音は
天への祈り
ありとあらゆる
生き物たちへの
なぐさめ
三次元の
からだがあればこそ
黒鍵や白鍵に
触ることができ
繊細な力加減で
できうる限り
美しく奏でようと
試みる
こころのままに
弾くことができたら
どんなにいいだろう
それができないもどかしさよりも
ピアノを触ることができるのが
どんなに素晴らしいことなのか
太陽が
教えてくれた
光が躍り
音が跳ね
さあさあ
もっと弾いてごらん
つたない演奏でも
ほら
もっともっと
弾いていいんだよ
楽器の音は
世界にいる
目に見えない
生きとし生けるものたちの
ごちそうであり
なぐさめ
祈りを捧げることは
失礼なことにはならない
たとえ
まだまだでも
人間自体が
まだまだ
なのだから
それでも
向上しようと
歩むことを
やめなければ
愛に包まれて
世界と向き合う
あなたに
なれるのだから


