本日も晴れ、異状なし | 井蛙之見(せいあのけん)

井蛙之見(せいあのけん)

毎日、いい音楽を聴いて、好きな本を読み、ロードバイクで戯び
楽しく話し、酒色に耽り(!)、妄想を語り、ぐっすり眠る。
素晴らしきかな人生!
井の中の蛙 大海を知らず 
されど、空の蒼さを知る
(五十路のオッサン、ロードバイクにハマる。)

東京都知事選を終えた石丸さんへの評価というのは実に面白い。

この人を批判している人たちを見ていると色んな背景が見えてくる。

「石丸構文」だの「定義にこだわる」だの見ていると

普段自分たちがよく使っている手法を使っている方法を

「自分と違う側の人間」が使ったら

えらく批判ばかりになったという気がする。

特に、上から目線でモノを言う無責任なマスコミ御用達のコメンテーター、

弁護士、タレントなどの名前が見えて「本日も晴れ、異状なし」の様相だ。

 

個人的には

この人が市長をやっていた27,000人くらいの市の市会議員の

「仕事の程度」の認識を全国に知らしめたのは勉強になった。

同じような動画も増えたので地方行政の怠慢なども見れるようになった。

ただ単に「自分の食い扶持を脅かす」存在に抵抗している姿は

実に醜悪で、他人事ならば面白く見れるが、いざ自分にかかってくると

そうは思えないだろう。

 

 

日本のいいところであり悪いところでもあるのは

「ローパフォーマーを簡単にクビにできない」ことだろうか。

先日もメジャー挑戦した上沢投手がレッドソックスを「事実上の戦力外」

になったが、アメリカは日本と違い「随意雇用、at-will 雇用で期間の定めのない

雇用契約は雇用者・被用者のどちらからでも・いつでも・いかなる理由でも・理由がなくても

自由に解約できるという原則」が普通である。

日本がすべて能力給に変え、できない人や頑張らない人たちを

排除するようになったらいいのだろうが上からも下からも批判が出かねない。

テキトーに仕事をしてそれなりの給料がもらえれば、

それにこしたことはないというところか。

 

 

誰だって自分の食い扶持を脅かす相手を攻撃して当然。

石丸さんに批判的な書き込みを拝読していると

うっすらとその人物像や背景が浮かび上がってくる。

能力向上などしなくてもクビにならないこの国の契約は

彼らにとっては悪くはないだろう。

 


昨今は人の注目を浴びて仕事があった人たちが亡くなっても

その人や家族が持っていた縁など見事にぶった切る家族葬が流行りだ。

どんなに立派なものを築いてきても最後はこんなものなのだ。

その人の周りの人間からすれば人間関係などリセットし、

関わりたくないということなのだろう。

生前は賑やかでも死ねば実に質素なものだ。

もっとも、大抵は身内のうっとおしいストレスの原因の

人間関係などとっくに拒絶している。

結束力などない。

 

 

自分本位が今以上になれば自然と社会の分断は進み、

波風を立てない、仮面の生活での面従腹背という生き方が主流となる。

個人の「どうでもいいわがまま」は当たり前になり、

自分の思い通りになっていないものをSNSにぶちまける。

国からすればバ〇でも批判できるガス抜きの装置を作って、

適当にケツを掻いて持ち上げ、黙ってそれなりの仕事で

収入を得させて、「生かさず殺さず気づかせず」といった体裁で

国民を支配した方が為政者としては楽でいい。

そうこうしているうちに無関心な国民には知らないうちに

いろんな制度が変わっているが気づかない。

そして、

気づいたものだけが自衛手段を持つが多くの

お気楽に生きている人たちは「なにもできないまま」餌食になる。

そうだな「ソイレントグリーン」でも与えておけばよい。

でも、そんな世の中はヤダな。