あなたにとっての「サードプレイス」は何処ですか? | 井蛙之見(せいあのけん)

井蛙之見(せいあのけん)

毎日、いい音楽を聴いて、好きな本を読み、ロードバイクで戯び
楽しく話し、酒色に耽り(!)、妄想を語り、ぐっすり眠る。
素晴らしきかな人生!
井の中の蛙 大海を知らず 
されど、空の蒼さを知る
(五十路のオッサン、ロードバイクにハマる。)

 

スター〇ックスのコンセプトはコーヒーを売ることではなく

「サードプレイス」の提供だという。

つまり、家、職場につぐ第三の「居心地のいい場所」の提供。

そこでは「リラックスしたり、友人と会ったり、仕事をしたり」

といった自由でゆったりとした時間が流れる、という次第。

 

日本の喫茶店はコンビニが台頭するまではモーニングなどという

オッサンが多誌を回し読みながら朝飯を食べるという場所であった。

モーニングが流行ったのはずいぶん前(一部地域を除く)だが、

「サ〇エさん」でみられるような家族揃っての朝食などすでに失われていた。

今では、「コ〇ダ珈琲」とか「イ〇ダ珈琲」などの昔ながらの喫茶店は

自分が建てた家なのに妙に落ち着かないオッサン達や

サラリーマンの「暇つぶしの場所」(かつてはインベーダーゲームなどと

いうものもありました)で何時間でも滞在できる憩いの場所である。

若い世代ならば「マク〇ナルド」か「サイ〇リア」か。

まだ地元の喫茶店の場合は馴染み客に対してフレンドリーなところがあるが、

スター〇ックスにはそういったものはない。

他人同士がたまたま同じ場所で各々の「サードプレイス」を愉しむ。

店は箱の提供だけで、主体はあくまでも客である、それがいい。

 

今でもあるのかどうかは知らないが「便所飯」とか「ぼっち飯」という言葉が

一時、話題となった。

公共の場所ではモブであることを望む「コミュニケーション不全症候群」の一種なのだろうが

自分のウチでも身内でさえ極力かかわりを持ちたくないせいか、

絶えず携帯電話を触るかイヤホンを耳に突っ込むかするガキどもの行動を見ていればよくわかる。

とりあえず保護者が餌を食わせてくれるうちはそれでいい。

まぁ、心配することはない。デストピアはすぐそこだ。

 

そもそも、現代はその人個人個人が接している環境に共通項が少なく、

また、今の日本は「他人に興味がない」シゾイド型人間でも同調なく生きていける環境

(テキトーに合わせていることはある)なので、かつての「ムラ社会」のような縛りはなく

価値観まで合わせていく(協調)必要も薄くなった。

面倒くさい人間関係など自分で選択できる自由を得たのだ。

マイルドヤンキーの群れのように「そこにいなければ生きていけない」子たちは稀だ。

基本的には同じ土地に住んでいても「ご縁のない人たち」がたまたまそこにいるに過ぎない。。

そういう意味では酒場のような盛り場ではなくスター〇ックスのような場所が

最後の「サードプレイス」なのかもしれない。