未来がわかっていたら退屈です | むすび

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天巫泰之




外国のSFドラマで私がいちばん好きな番組は、「スターゲート・SG-1」です。
シーズン9頃からリアルでかなり秘密に迫っていると感じて、途中で打ち切られると思っていたら、やはりそうなった番組でした。

未完成のタイムマシーンによって、毎日、おなじ1日をくりかえす回がありました。
ドラマの主人公は、最初は戸惑い、しだいに飽きてきて、最後はいつもはできないこと、とんでもないことをして楽しもうとします。そして、最後はネタバレなので書かないとして、退屈な回でした。

視聴者としては、毎回、おなじような展開、ストーリーなので、退屈してしまうものでした。

宝くじがはずれると100パーセントわかっていて、宝くじを購入する人がどれだけいるのでしょうか。落選するとわかっていて、応募するでしょうか。

ストーリーがわかっていても、楽しめる私ですが、オチがわかっている漫才や小説よりも、わかっていないもののほうがわくわくしませんか?

未来予知も、私が怖いと思うことは、予知されたおなじような未来をあらゆる媒体でやっていますと、「引き寄せの法則」で、本来、実現しないはずの未来が引き寄せられてしまうのではないかということです。

予知されることなく、残酷な未来になるにしても、それが突然起きることになって、そのときにあわてて、たいへんなことになるにしても、それはそれでいいのではないかと私は思っています。

まるでプログラミングされたように確定した未来、運勢など、あってはならないと思うのです。

(了)