鉢合わせ   1/22-1 | わかっていたけど辛かった年下彼氏の裏切りとその後の話もろもろ

わかっていたけど辛かった年下彼氏の裏切りとその後の話もろもろ

雨降って地固まり、
本日も歳の差カップル継続中。

というわけで

(前回のブログの続き)

あの後お買い物に出かけた。

 

 

車が駐車場に入った途端、

クマオが声を上げた。

 

 

「あ!

 おとんとおかんも来てる!」

 

 

え?

目線を追うと、

その先にクマオの父親の車が

確かに停められていて、

お父様は車内で待っておられる様子。

 

 

大型スーパーではないので

店内はさほど広くはない。

入店するとばったり鉢合わせする

確率は高いはず。

 

 

こういうのクマオは

避けたいかもしれない。

 

 

何も悪いことはしてないが

咄嗟に私は言った。

 

 

「じゃあ、

 別のお店にする?」

 

 

クマオは言った。

 

「何で?

 ええやん、別に」

 

 

へ?

ええの?

 

以前なら

こんなことは絶対言わなかったはずだ。

 

 

車から降りると

クマオは先にスタスタと歩いて

店内に入って行った。

母親を探しているようだ。

 

 

私が後から付いていくと

さっそくクマオと母親が

ちょうど鉢合わせしている。

 

 

クマオが

私の方をチラッと振り返って

「一緒に来てる」と言う風に

手を挙げた。

 

 

「あら~!!!!

 りこさん!」

 

クマオの母親の

明るい笑顔に勇気が出た。

 

「こんにちは!

 ご無沙汰しています。

 クマオさんには

 いつもお世話になって

 ありがとうございます!」

 

 

「ハハハハ~

 何お世話してんのか・・

 あれ?

 りこさん、背伸びた?

 んなわけないか。

 私が縮んだんかな?
 ハハハハ~

 前はりこさんの目線、

 私よりだいぶ低かったはずやのに~

 ハハハハ~」

 

「へへへ」

私も何だか笑ってしまう。

 

「お体大丈夫ですか?」

 

「元気元気よ~」

そう言って

クマオの母親は腕を大きく

上に挙げる仕草。

 

 

クマオは一歩離れたところから

笑って見ている。

 

 

数分立ち話した。

離れ際、私の耳元でささやくように

言われた。

 

「クマオ、

 めんどくさいでしょ?

 あの子、

 飲んで食べてこだわりきついし。

 しんどかったら

 しんどいって言いよ。

 私、監視しとくから」

 

 

監視って。

何だかすべてお見通しで

私は顔が赤くなってしまった。

 

 

それから、

「お会計は全部してもらいよ。

 あの子、ようけ持ってんのよ。

 ハハハハ~」

 

 

圧倒された。

この人にはかなわない。

だけど温かいクマオの母親。

そしてあのズルくて弱いクマオが

自分の母親に私を合わせたという

その覚悟に、

私は何だかうるうるしてしまったのだった。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

新しく購入した器に

タラモを盛りつけた。

いい感じ。

 

めんたいこがたくさん

冷凍庫にある。

おいしい幸せたんまりで

嬉しい。

 

 

 

 

 

これの大サイズも買おうか。