ビルマ・ミャンマーから帰国 | 旅と生活の備忘録

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先日、ビルマ(ミャンマー)から帰国。
滞在中に、ちょうど僧侶たちのデモに遭遇。大変なことになった。

入国して市内でドルから現地通貨のチャットに換金すると、4年前の3倍近くになっている。
ご飯を食べに行っても物価の上昇率は高い。
話をきくと、物価が上がっても給料が上がらず生活が苦しい。僧侶への托鉢もままならない、と。この国で、早朝の僧侶の托鉢の列に、人々が食物などを喜捨する姿が減っているとは驚き。

そうこうしているうちに、僧侶による連日のデモが始まった。
あからさまな政府批判ではなく、読経しながら民の幸福を祈るという方法。それでも、数百人規模のデモが開催されることは何年ぶりのことか。
このまま、静かに改革が進めばと願っていたが、急激に悪化。
ちょうどその頃、ヤンゴンを離れていたのでニュースで軍との衝突を知った。
日本人ジャーナリストも殺害されるというニュースも聞いた。

ヤンゴンに戻ると、一日中参拝者の絶えないスーレーパゴダ(寺院)、シュエダゴンパゴダ、最大の市場ボージョーゼーも閉鎖されている。
おまけに、インターネットも封鎖。
この国で敬われる僧侶に、軍人が暴力を加え、殺害している。
道路のいたるところに鉄条網が配置され、いつでも道路を封鎖できるように準備されている。軍人も町中で銃を構えている。
夜9時から朝5時までは外出禁止。
デモは小規模に散発的になってゆく。
このまま、軍の暴力で押さえつけられるのか、1988年のように。

20年もの軍事独裁であきらめムードの市民。
これまでの不満と民主化を求める市民。
アクションを起こす人と、何もできずに見守る人。

今、この瞬間も、デモに参加した市民は逮捕・拘束され拷問を受けて殺されている。国を憂いた僧侶も軍の襲撃を受け殺されている。

ビルマに笑顔が戻るよう、祈るような気持ちでここから発信します。

ビルマの情報はこちらhttp://www.burmainfo.org/politics/88GSG_200708.html