「それでも運命にイエスという。」を読みました。
葉田さんは「1時間で読める」っておっしゃっていますが、私は子供達が寝静まった時や日中静かな時間を見計らってじっくり、じっくり読んだので2~3時間はかかりました(笑)
この本は、映画「僕たちは世界を変えることができない」の原作者葉田さんが描く、カンボジアでのエイズの実態に迫ったドキュメントストーリー。「ぼくせか」で描かれていたエイズ病棟での患者との出会いを経て、それをもとに映画製作に挑み全国上映会を行うまでの一部始終を綴る。見て見ぬふりはしたくない。でも、自分には何ができるのだろうか?世界と真正面から対峙した若き勇気の記録・・・とあります。
先日、葉田さんがツイッターでこの本を発売することを呟いていました。
恐らく、「ぼくせか」の映画を見ただけだったら購入して読むまで至らなかったかもしれません。でも、福岡試写会でご本人からお話を聞く機会があり「この人は私よりず~っと年下なのにホントに素晴らしい考えを持つ方だな~」という印象を受けていました。
また、この制作した映画の上映会は大分でも行われていて、ホントは行く予定にしていたのです。でも、ちょうどタイミング悪く子供のインフルエンザと重なり行けなかったのが心残りでした。そんなこともあってamazonでポチっと(笑)
感想は・・・今の自分には身につまされる思いでした。
例えば、「時間がたてば都合のいいことをいって、できない理由を並べて誰かのせいにしている自分・・・・」葉田さんが言っていることがまるで自分のことのように感じました。ちょっと自己嫌悪になりましたが、同時に気付かせてもらいました。
また、知らない事も教えてくれた本でもあります。
皆さん、HIVの死因の1つに「自殺」があるってご存知でしたか?よくよく考えてみれば分かりそうな事だけど、結構な割合を占めているらしいのです。悲しい事ですが、偏見や誤解がなくならないのが現状です。
葉田さんが福岡試写会やこの本で「誰かに優しくなってほしい」と言ってた言葉。
映画「ぼくせか」やこの本で何度も出てくる「生きる希望が湧きました」の言葉。
心に響き、しっかりと受け取りました。
葉田さんって本の中で「結局、世界は、一部の才能がある人が変えていくのだろうか。そんな人たちには、なれないなぁ。」って書いてますが、十分、世界を変えていっている方だと思いました。
そして、そして、Epilogue で葉田さんが何度も「ありがとう」と書いてますが、
「こちらこそこのような素敵な本を書いてくれてありがとう。」って言いたいですm(_ _ )m