ヤフオクでシュプールのジャンク品をまたまた買ってみました。
コントローラーが無いので動作未確認の商品でしたが、年数の割にはきれいそうで購入しました。
早速、開封してみました。 金属部分にサビは見られますが、変色も少なく、塗装の痛みもなく光沢があります。
しかし・・・・はずみ車を回そうとしてもまったく動きません。
前回掲載したジャノメの修理中だったため、床での開封点検しました。
上フタを取り外しましたが、ほとんどサビはありません。
底のカバーを取り外しましたが、ホコリもなくきれいな状態です。
ただ、何か不明のピンが出てきましたが・・・・
取りあえずここまでチェックしましたが、なんとかなりそうです。
色々点検しましたが、上軸の固着のように感じました。
ここら辺を叩いて・・・・叩いて・・・・壊れないように叩いて・・・・
軸の左端にあるバランサーも叩いて・・・・何とか動きましたが、はずみ車が破損しそうなくらい固いです・・・・・
段々とヒートアップして・・・・・
基板を取り外し叩くことに・・・・未知の領域・・・・面白くなってきました。
ストッパーを緩めて右に移動させ軸受け部分に潤滑剤を注入後、右から軸を叩きました。
叩いて右端にあるはずのバランサーを４～５センチ移動させました。
反対側にも注油を行い、今度は左から叩きます。
軸受け部分から白いグリースが見えてきました・・・・・
あ～これこれ・・・・グリースの固着が原因です。
一度拭き取り、今度は右側（プーリー側）から叩いて・・・・
２度目です。白グリースが出てきました。
拭き取り再度注油を行い右側から叩きなおし・・・・
３回目です。 白グリースがこんなに出てきました。
さすがにここまですると軽ーく動き出しました（笑）
壊して部品どりになるか、直せて販売できるか・・・・
ハラハラしながら行った作業ですがこれで一安心です（笑）
基板を取り付けて動作をチェック・・・・
回転に問題は無くなりましたが、もう少し軽くならないかと注油しましたが、下軸、送り、カマ回転軸も悪くなってそうですが・・・・（汗）
分解するしかなさそうです。
糸切り装置も動作が悪かったのですが、注油で良好になり分解は必要ないようです。 きれいな状態でガタなどは見られません。
送りの上下運動を行く軸です。 こちらも叩いてズラすためストッパーを緩め移動させました。 矢印部分はネジの締め付けによる跡が残っています。 しっかり締め付けてある証拠ですが、抜く時や戻す時に軸受けに引っ掛かります。 ヤスリで削りました。
叩き出した送り上下運動部分の軸です。
少し汚れがありますので拭き取りました。
送りの前後運動を行う軸です。 こちらも叩き出しました。
送りの２本の軸をサンドペーパーなど使いきれいにしました。
はじめに叩いた送りを動かすカムですが、叩きすぎで送りがズレていました。 叩きすぎに注意です・・・・
ここまで整備したら、糸切りカムギアも交換してしまいます。
軸は完全に抜いてきれいに研磨しています。
これくらいのギアの亀裂は交換する必要はないのですが、ついでに
交換します。 亀裂が入ってギアが崩れ落ちるのは１０台に１台なるか無いか程度で大きく亀裂が入ってなければ交換する必要はありません。
分解掃除・整備の時くらいに一緒に交換するといいでしょう。
底板は洗剤を使ってきれいにしました。
画像では新品に見えますね・・・・
糸切りカムも交換して調整しています。
ここまで整備しても操作音少し高かったので最後は、モーターベルトタイミングベルトの張り具合の調整で良好にしています。
縫い目も安定して糸切りも良好に仕上げています。
それにしても電源の確認（ライトが点く）を行っているので、はずみ車が動くかどうか点検しているはずです。
「手で回して針の上下運動確認しました」と書けるのですが、動かない時は動作未確認？・・・・・「ヤフオクの闇」と言われる原因ですね（笑）
動かないと書けば入札する人も減るのですが・・・・
今回久しぶりに燃えました🔥 直せるかどうかワクワクしました・・・・
シュプールで上軸を移動させた記憶がありません。
壊したらどうしよう・・・・ 元に戻せなかったどうしよう・・・・など
不安がよぎりますが・・・・こんな面倒くさい修理が大好きです
このミシンのような整備済みだと40,000円くらいで販売できます。 20年以上前のミシンなんですがちょっと高いきがしますが
落札金額、交換部品代、整備費用、ヤフオクへの出品手数料など考えると妥当なのでしょうね・・・・
今日もマニアックなミシンの修理ブログを見て頂き、ありがとうございました。
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