ブラザーイノヴィス P-100α 糸通しが出来ないミシンをお預かりしました。
ブラザーの糸カセット式でくまのプーさんの刺しゅうが出来るミシンです。
糸カセットです。
このカセットに糸を順番に掛けて最後の6番で糸をカットします。
本体の左上部のふたを開けて押し込むと針の穴まで糸が通る構造になっています。
前面カバーを取り外しました。
機械部分は後方のベースにネジ止めされています。内部にアルミのフレームを使わず、組み立てが簡単になり軽量化されています。
強度は少し弱いように思いますが・・・・
カマ周辺には経年のホコリが溜まっていましたので、掃除から始めました。
糸通しの不調は、糸通しのフックが降りてくる部分の動きが悪くなっていました。
油を差して動作良好にしています。
糸切りメスの部分です。
糸が詰まって切れないようになっていました。
糸ホコリを取り除きメスを交換しました。
針穴糸通し、糸切りも良好になり修理完了です。
発売当時、簡単に針穴まで糸が通るこの糸カセット式ミシンはよく売れましたが、現在は製造されていません。
刺しゅう時の糸替えなどは簡単にでき、便利だったのですが・・・・・
4万円くらいから10万くらいまで多くの機種がありましたが、すべて同じ形で改良されることなく販売終了となってしまいました。
個人的には改良を加えて、サイズを大きくし再発売してもいいのではと思いますが、糸掛け・糸通しが簡単に改良されたミシン(ジャガーのクイック糸掛け、JUKIのジュレーブ、この糸カセット)などは現在ではなくなってしまいました。
やはり、昔ながらの糸掛けが好まれるのでしょう。
コストが高くついたり、なにかしら問題があったのだと思われ製造打ち切りになってしまいました。
今日もマニアックなミシンの修理ブログを見て頂き、ありがとうございました。