モナコ人が初めてF1モナコGPを制した | 92のブログ

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F1モナコグランプリが開催され、

フェラーリのシャルル・ルクレールが優勝した。


見事なポール・トゥ・ウィン。

自身のF1通算6勝目の優勝は、初の母国優勝。

しかも、

モナコ人がF1のモナコGPで優勝するのは

初の快挙だ。


ルクレールは

過去に2度ポールポジションを得ながら

その2度とも勝てず、

予選で強く、本戦に弱いイメージがあったが

今年、3度目のポールポジションから、

ようやく優勝まで辿り着いた。


レースは1周目から3台を巻き込むクラッシュと

もう1台のリタイアから始まる波乱の展開。

いきなりレッドフラッグが提示され

4台減った状態から、

再びスタンディングスタート。


そこからは

もはやスローペースの耐久レース状態(笑)

予選タイムより毎周2〜3秒遅い、いわゆる

「いかにタイヤを長く保たせるか大会」が始まり、

ひたすら前のクルマに続きながら

タイヤを労る走りに終始する展開に。

そして、万が一、

もう一度赤旗が出されたり

セーフティーカーが入る展開になったらを想定し、

なるべく事故を起こさない走りに……。

ただでさえ道幅が狭くて抜きにくい

モナコの公道コースで、

全くオーバーテイクの無い地味なレースが続いた。

スローペースなもんだから、

タイヤの消耗も無く、ピットインすら無い(笑)

ピットインすら無いから順位も変わらない。

こんなレースはホント珍しい。


結果、

優勝したルクレールを含む多くのドライバーが

1周目の赤旗の時に交換したタイヤで

75周近くを走り切るという(笑)、

異様なレースとなった。

メルセデスのラッセルなんかは

ミディアムタイヤで75周を走り切る荒業で(笑)

なんと5位入賞を果たした。

これはとんでもないことだ。

ラッセルが

いかにタイヤに優しい走りができるかが分かる。


日本人ドライバーのRB・角田も8位でフィニッシュ。

中盤から後半にかけては

終始タイヤを労りながらの「我慢の走り」に徹し、

前方の7位ハミルトンとの差を

周回遅れになるくらいペースを落としてでも、

8位の座を維持することに専念した。

最後の3周こそペースを上げて

ファステストラップを狙ったが

いかんせん75周使ったタイヤでは届かなかった。

けど、ここ数戦は連続でポイントを獲得し、

RBのメインドライバーとしての責任を果たし、

風格さえ出てきたように見える。


レース後の表彰式では、

モナコ国王が涙する場面も。

今までモナコGPの表彰式で

国王がシャンパンファイトをしたのを

見たことが無かったが、

今年は満面の笑みでシャンパン振ってました(笑)

相当嬉しかったんでしょう。

テレビ中継もドライバーそっちのけで

国王を映してました(笑)


95年の歴史を持ち、81回に及ぶ開催の中で

過去にモナコGPを制したモナコ人は

たった1人だけ。

1931年に

スポーツカーレースとして行われたモナコGPで

モナコ人ドライバーのルイ・シロンが優勝。

ルクレールはそれ以来の快挙。

しかも、当時のモナコGPは

F1というカテゴリーではなかったため、

ルクレールは史上初の

F1モナコGPを制したモナコ人となった。

きっと今夜の祝勝パーティーには

モナコ国王も参加することでしょう(笑)


全体的な結果に目をやると、

今年のレースでぶっちぎりの独走状態だった

レッドブルのフェルスタッペンが6位になり、

且つペレスが1周目でリタイアし、

フェラーリのサインツも3位表彰台に上がったことで、

年間コンストラクターズポイントで

1位レッドブルと2位フェラーリの差が

一気に24まで縮まった。

F1の優勝ポイントは25なので、

わずか1勝の差にまでフェラーリが迫ってきた。

去年と比べるとかなり接戦だ。


また、角田が8位入賞で4ポイントを獲得し

19ポイントに到達。

シーズン途中で

去年の年間ポイント17ポイントをもう上回った。

自己最高の32ポイントを上回るのも夢じゃない。


現行のF1レギュレーションでは

今年を含めて残り2年。

現在F1は大規模な開発が禁止さているため

来シーズン終了までは

戦力差が大きく変わることが無い。

だから、

レッドブルは今の優位性を大いに活用したいし、

フェラーリとしては

2026年の大幅レギュレーション変更で

勢力図がどうなるか分からなくなる前に

なんとかレッドブルを倒したい。


ちなみに、

現行のレギュレーションになる2020年までの

7年間はメルセデスの圧倒的1強状態だったのが

2021年のレギュレーション変更で

メルセデスの優位性がなくなり、

2022年からは

レッドブルの1強体制に変わってしまった。

F1の大規模レギュレーション変更とは

それほどまでにF1の勢力図を変えてしまうのだ。


果たして、

今回のモナコグランプリの優勝が

新しいフェラーリの真の実力なのか、

それともまたレッドブルが独走するのか。

次戦6月10日のカナダグランプリで

フェラーリの真価が問われる。