今年のM−1グランプリが終わった。
今年も敗者復活から見てたけど、
本戦決勝も含めて
大爆笑は一回も無かったな、俺。
去年は、3本のネタで大爆笑したんだよね。
それが、
さや香の1本目の「免許奉納」ネタと
ウエストランドの2本のネタの両方。
今年は、10組終わった時点で
俺の中の採点も実際の順位と微妙に違ってたし
ちょい笑いがいくつかあったけど
爆笑とか笑いの爆発は無かった。
最後のファイナル3組のネタも、
俺はヤーレンズが優勝だと思ったら、違ってた。
こう言ったらナンだけど、
今年のM−1は歴代で2番目くらいに
パッとしない大会だったな、というのが
俺の率直な感想。
ちなみに、
俺の中で過去一番パッとしなかったのが
とろサーモンが優勝した2017年大会(笑)
実際、とろサーモンはその後消えたよね……。
久保田は一人で頑張ってるけど。
まあ、ファイナリストの年齢層が低くなり、
今年あたりが世代交代の転換点だった気はするね。
で、
M−1グランプリ優勝者は
優勝したら参加しなくなるのがほとんどだから
毎年新顔が出てくるのは当然だよね。
ただ、
優勝して抜けていっても、
まだこれだけのレベルを維持できてるってのが
凄いよね、M−1って。
やっぱ優勝賞金1000万円というインパクトと
その後の仕事の増加量が最大の魅力だよね。
まさにジャパニーズドリーム。
まあ正直、俺は
今年のM−1で大爆笑は一回も無かったけど、
8540組ものお笑い芸人が
毎年ここを目指して
日々お笑いのネタを考えているんだと思うと、
大爆笑が無くてもそれはそれで同情しちゃうよね。
ああ、
お笑い一筋で生きている人達が1年間考えてきても
このくらいの笑いしか取れないんだ……。
そう思うと、
人を笑わせることがどんだけ難しいかを
感じざるを得ない。
だからこそ、この大会が廃れるわけがないよね。
優勝者が大会から抜けていってもさ、
まだこんなにみんなが
必死になって努力してるんだから。
サイクルとして健全だと思う。
あと、M−1が凄いところは
優勝してなくても
その後に売れる芸人がいるってところ。
オードリーや千鳥、ニューヨークなんかは
それまでもそこそこ売れてたけど
爪痕を残したら一気に売れたよね。
今年の中で爪痕を残したのは、
ヤーレンズとモグライダーかな。
敗者復活ではママタルトとナイチンゲールダンス。
俺はこの4組は十分爪痕を残したと思う。
また来年まで1年間、
8000組以上のお笑い芸人たちが
4分のネタをたった2本考えるために、
どんだけ必死に生きていくんだろう、と思うと
島田紳助はなんてモノを日本に残していったんだ、
とつくづく思う。