S&P500が下がったから買ったのに…投資信託の基準価額の仕組みを解説 | 43歳からの人生再構築|アイリス

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投資信託を積み立てている方の中には、

こんな経験はないでしょうか。

 

夜、ニュースを見たら

米国株が大きく下落していた。

 

「これは買い増しのチャンスかもしれない」

 

そう思って翌日、

投資信託の追加購入を申し込む。

 

ところが数日後、

約定した基準価額を確認すると、

 

「あれ?」

「思っていた価格と違う」

「下がったところで買ったつもりだったのに……」

 

そんな経験です。

 

投資初心者の頃はもちろん、

積立投資に慣れてきた人でも

一度は感じる疑問ではないでしょうか。

 

実は、S&P500の投資信託は、

私たちがイメージしているほど

単純な仕組みで価格が決まっているわけではありません。

 

 

今回は、S&P500の投資信託の

基準価額の仕組みについて、

できるだけわかりやすく解説します。

 

 

まず知っておきたい「投資信託は後から価格が決まる」という仕組み

 

個別株を買う場合は、

注文を出した時点でだいたいの購入価格が

わかります。

 

しかし投資信託は違います。

 

投資信託は、

申し込みをした時点では購入価格は

確定していません。

 

申し込みを受け付けた後に

基準価額が計算され、その価格で約定します。

 

つまり、

 

申し込みをした瞬間には、

自分がいくらで買うのかまだ分からない

 

という商品なのです。

 

 

国内株ファンドは比較的わかりやすい

 

例えば、

  • 日経225連動型ファンド
  • TOPIX連動型ファンド

などの国内株ファンドを考えてみましょう。

 

仮に今日の日経平均株価が

大きく下落したとします。

 

その日の締切時刻までに購入を申し込めば、

その日の下落した市場環境が反映された

基準価額で購入することになります。

 

投資家の感覚としては、

 

今日大きく下がった

↓

今日申し込んだ

↓

今日の下落が反映された価格で買う

 

という理解で、

大きな違和感はありません。

 

 

S&P500は時間の流れが違う

 

ところがS&P500は米国株です。

 

米国市場が取引されているのは、

日本時間では夜から早朝にかけてです。

 

そのため、

日本で昼間に申し込みをしている時には、

米国市場は閉まっています。

 

ここが国内株ファンドとの

大きな違いです。

 

 

S&P500の基準価額はどう決まる?

 

初心者が理解するうえでは、

 

「前営業日の米国株価 × 当日の為替」

 

で基準価額が決まると考えると

分かりやすいでしょう。

 

つまり、S&P500の投資信託を持っている場合、

基準価額の動きを理解するなら見るべきなのは

  • 前日の米国株市場
  • 当日のドル円相場

です。

例えば、

  • 前日のS&P500が3%下落
  • 為替は円安(基準価額にはプラスの影響)

なら、基準価額の下落は株価ほど

大きくならないかもしれません。

 

逆に、

  • S&P500はほとんど動かない
  • 円高が進む(基準価額にはマイナスの影響)

なら、基準価額が下がることもあります。

 

つまり、

 

S&P500指数だけを見ていても

基準価額は分かりません。

 

米国株と為替の両方を見て初めて、

おおよその値動きが見えてきます。

 

 

「下がったから買ったつもり」が起きる理由

 

例えば月曜日の夜。

米国市場でS&P500が大きく下落しました。

 

ニュースでも

「米国株急落」

と報じられています。

 

そこで火曜日の昼、

 

「安くなったから買い増そう」

と思って投資信託を申し込んだとします。

 

このとき投資家の頭の中では、

「昨夜下がったところを買う」

というイメージがあります。

 

しかし、投資信託は株のように

リアルタイムで価格が決まる商品では

ありません。

 

S&P500投資信託は 

申込受付日の翌営業日の基準価額で約定します。

 

その基準価額は、

前営業日の米国株価と

当日の為替を反映して決まります。

 

さらに、

その間にも市場や為替は動いています。

 

つまり、 申し込んだ時点では、

実際にいくらで買うことになるのか分からない

のです。

 

オルカンも基本的な考え方は同じ

 

ここまでS&P500を例に説明してきました。

オルカン(全世界株式)は

日本株も含まれているため、中身はもう少し複雑です。

 

ただし、構成の多くは海外株式です。

そのため、

 

海外株式部分については、

S&P500と同じように前営業日の株価と

当日の為替の影響を受ける

 

と考えると理解しやすいでしょう。

 

オルカンでも、

「昨夜下がったから今日申し込もう」

 

と思ったのに、

実際の約定価格が想像と違うことは

十分にあります。

 

 

タイミング投資を勧めたいわけではありません

 

ここで誤解してほしくないのは、

 

「相場を見ながら売買しましょう」

という話ではないことです。

 

むしろ投資を始めたばかりの方なら、

マーケットを気にするよりも、

まず積立を続けることの方が大切です。

 

私自身も、

日々の値動きで売買するつもりはありません。

 

ただ、

「まとまったお金を追加投資しよう」

 

と思ったときには、

投資信託の価格がどのように決まるのかを

知っておきたいものです。

 

 

知った上で気にしないのと、知らずにモヤモヤするのは違う

 

長期投資では、

数日単位の値動きはそれほど

重要ではありません。

 

 

それでも、

なぜ思っていた価格と違ったのか。

なぜ昨夜の下落がそのまま

反映されていないように見えるのか。

 

その理由を知っているだけで、

投資に対するモヤモヤはかなり減ります。

 

知った上で気にしないのと、

知らずに不思議に思い続けるのは

大きな違いです。

 

 

まとめ|S&P500は「翌営業日の基準価額」で購入する商品

 

S&P500に連動する投資成果をめざす

投資信託で覚えておきたいポイントは4つです。

  • 申し込み時点では購入価格は決まっていない
  • 翌営業日の基準価額で約定する
  • 基準価額は大まかに「前営業日の米国株価 × 当日の為替」で決まる
  • 申し込んだ時点では上がるか下がるか分からない

 

だから、

 

「昨夜S&P500が下がったから今日買った」

と思っていても、

 

必ずしも自分がイメージした価格で

買えるとは限りません。

 

私は長期投資ではタイミングを

当てることよりも、

 

仕組みを知ることの方が

大切だと思っています。

 

知った上で気にしないのと、

知らずにモヤモヤするのは違います。

 

S&P500やオルカンを保有しているなら、

一度は基準価額の仕組みを理解しておくと、

投資との付き合い方が少し

楽になるのではないでしょうか。

 

 

※本ブログに掲載している内容は、情報提供および個人の見解であり、

投資助言を目的としたものではありません。投資に関する最終的な判断は、

ご自身の責任において行ってください。