(前回からの続き)
何事も意図していたことと現実に起こることは、違うものです。
思っていた通りに物事が実現する事は殆どと言っていいほど、あり得ません。今までに銀座TACTやその他の場所で、数人の聞き手を前にして話したことの殆どは、事前に考えていた事と異なってしまうのでした。それは話す技量もさることながら、他人様の前に立つと緊張と興奮と恥ずかしさの為に、脳の回転が狂っておかしくなり、思ってもいないことが口から出てしまうのでした。それが最初から最後までそうであるならいいのですが、何かのテーマに沿って話そうとした時に、言葉をより的確に表現しようとして、頭の中で言葉選択が始まり、その為に言葉の混乱が起きて、思いもしない言葉を口から発してしまうことがあります。この言葉選択が上手くいかないと吃音傾向になり、その為にさらに混乱してしまうことが、よくあります。それは講演会やトークショーなどではなくとも、日常会話の中でも、よく起こりうることです。
つまり、それは話そうとする現象を言語化するときに、相手に正しく伝わるようにと考える思考そのものが混乱しているか、乃至は現象そのものを的確に認識していない場合もありますし、単純な記憶違いと言うこともあります。
以上のような言語化の困難さを抱えながらも、今回は初めて岩田君という司会者(=対話者)を目の前に置いて、しかも綿密な事前打ち合わせを済ませておりましたから、ある種テレビ朝日の「徹子の部屋」の台本を読むような感じでもありました。
岩田君は普段から少し「早口」なのですが、実際に対面して話してみると実に落ち着いて、話題のポイントを的確に示してくれて、気持ちの良い展開が生まれたのでした。冒頭に「物事は思ったようにならないものだ」と言いましたが、稀に「思ったようになる現実」もあるのでした。
さてはて、話の内容は前後しますが、こういうイヴェントでのトークも実は、時間に支配されています。限られた時間内に、話したい内容を話して終わらせなければなりません。そう言う意味では、当初の事前に浮かんだアイデアの1割も話していない事が、今になって気づきました。
石原裕次郎からストーンズに至る、紆余曲折を重ねた道のりを1時間やそこいらで語るのは、難しいものです。それにその時代背景による音楽再生の環境を付加的に語ろうとすれば、とんでもない時間が必要になることは、あらかじめ了解されている事でした。さらに言うと、それらを話したところで、自己満足以外に他者の利益になるような現象が起こりうる可能性は、わずかだろうと言う虚無感をもまた感じておりました。
それでもなお、言おうとしたことは、僕は当初「ストーンズの音楽は突発的なノイズ・ミュージックの一種」だろうと受け止めた事でした。それが聞き込んでいくほどに、そうではなく、れっきとしたポップ・ミュージック、それも秩序だった、メロデイよりもむしろリズムに力点を絞った音楽であることを知る為には今しばらく時間がかかったと言う事でした。
それと強調したかったのは、耳で聴く音楽を主軸にしているばかりではなく、目で見る舞踏的な芸術、自作自演のアートなのだと言う事でした。それは自分自身の暗中模索的な生き方の投影に似ているような気がしました。勿論、何もないところから音楽や演芸を創造しているのではなく、伝承的な位相から、始まっていることが面白いと思いました。
(続く)
銀座TACTの入り口(地下一階)
帰りに飲みすぎたRちゃんが階段から数段転げ落ちて、救急車まできて
騒然としましたが、2次会では無事でした。
まだお昼の3時10分の出来事。
上記の写真は、昨年の12月のものです、悪しからず。
これも昨年12月の写真です。まだコロナ禍にあり、
マスクをして話しております。
LICKS TOUR 来日記者会見のストーンズ(本文と関係ありません)
フォトセッションでポーズを取るストーンズ!
これは昨年のMick79勝手に誕生会2次会。
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★夏が近づいてきた!★
たまには高級石鹸でバスタイムを楽しもう!