天門の試練  13 | シンイ二次小説でんべのブログ

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ヨンとウンスは
いよいよ二人の婚儀を
迎えようとしていた矢先
徳興君が戻らぬと難癖を付けられ
再び鴨緑江付近へと戦へ向かう
ことになったのである。

「大護軍率いる高麗軍は
再び苦労を掛けるが良しなに
頼んだぞ。吉報を余は待っておる」

「はっ!お任せを。
誰一人掛ける事なく必ずや
戻って参ります故
王様を始めとする皆々様には
禁軍を配置しておりますれば
いつも通りお過ごし頂たく
お願い申し上げる次第にございます」

「此度は近衛は連れて行くのだな?
相分かった。ちいと耳にしたが
軍医として医仙殿が連れていけと
駄々を捏ねとると聞くが
どうするつもりでおるのだ?」

「はっ!、例え軍医であったとしても
女人を戦場に連れてはいけませぬ
味方だと気を許していても
戦で気が高ぶっておりますゆえ
何があってもおかしくはないので
ございます、故に医仙の
同行は、なんとして阻止します」

ヨンは強い決意を述べる。
出立は明後日早朝となり
国境へ赴く為、夜通し駆けても
数日は掛かる道のりである為と
すでに元が軍隊を引き連れ
国境近辺まで近づこうとしている
為に急を要する出立と
相成ったのであった。


典医寺では・・・

「軍医として私が同行します。
それは譲るつもりはありません」

「医仙殿?わがまま申さず
貴女様は誰よりも優秀な医員には
違いありませんが、女人が
戦場など前例がないのです。
王様や大護軍様とてお許しには
なられないと思いますが・・・」

典医寺長であるイム侍医から
何度も何度も説得されるウンスでは
あったが、首を縦に振ることは
ない。

そこへヨンと叔母であるチェ尚宮が
揃って姿を見せる。

「ウンスや、医仙としてこの国の要と
して、ともに王妃様をお支えして
くれるであろう。ウンスが戻り
王妃様はなにかとそなたを
頼りにしておるのだ。
早う子を授かりたいとも願って
おるゆえ、頼めぬか?」

「ウンスが案ずる事は
起こらぬ故、叔母上の言う事を
聞いてくれぬか?
俺は必ず戻ってくる。
無論無傷で戻る、俺が帰る場所は
ウンスの隣なのだから」

「分かってはいるですよ、叔母様。
ヨンが百戦錬磨の武将なのは。
でも、やっぱり嫌なんです
なぜかは口にしたくはないんですが
・・・・・・・」

ウンスは懸命に説明する
もうひとりのヨンが時をさ迷うウンスと
他所の地へ出向いた事で歴史は
変わったかも知れないと
流石にヨンの最期は口にするのも
憚られた為、口にはしなかったが
最愛の人やその仲間が
万が一にも命の危機に晒されたなら
必ず自身の手で引き戻して
見せると。

「案ずる心根はありがたいが
俺は必ずや、仲間も俺も生きて
戻ると約束する故
大人しく、王妃様に寄り添い
叔母上の側にいて欲しい」

「でも・・・」

ウンスは眉間に小さな皺を寄せ
言い澱む。
一度言い出したら後には引かない
その性格をヨンは重々承知している。
叔母にくれぐれも目を離して
くれるなと念押ししスリバンに
ウンスを陰ながら警護してくれと
頼み、ヨンはウダルチや禁軍を
率い、出立していった。
嫌な予感が的中しなければよいが
と後ろ髪を引かれながらの
出立であった。

陰ながら見送るウンス、その目には
強い決意が見られたのは
気のせいであろうか・・・。


・・・・・

皆様こんにちは。

今週末には暖かくなるとの予想
ですが、菜種梅雨らしく
雨ばかりですよ。
本当に困っちまう、洗濯物乾かない
室内が湿っぽい、洗濯物のせいかな?
早くスッキリ晴れて欲しいです。

ウンスは大人しくしてるのかな?